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「」に対する検索結果が134件見つかりました

  • 『大人に成りきれない大人達へ』作者:Evo-s

    〔登場人物〕 ・ナリタ(♂)…今回の主人公。名前はシンジ。 ・タカネ(♀)…ナリタの彼女。 ・コウスケ(♂)…ナリタの知人。 ・ヒサノリ(♂)…ナリタの父。基本はナレーション。 ・ソウコ(♀)…ナリタのクラスの担任。 ・エイコ(♀)…ナリタの高校時代のガールフレンド。付き合ってはいない。 (※人名の後にN表記があれば、そこは語りのシーンです) 〔注意事項〕 ・このお話はフィクションです。 ・米印はト書きです。読まないでください。 ・カッコ内は読んでください。 ・この作品は男性3人と女性3人の、合計6人による声劇です。 ・言い換えは可能ですが、話を壊さない程度にお願いします。 〔STORY〕 ナリタ:タカネ、愛してる…。 タカネ:うん♡私も♡ ナリタ(N):こんなラブラブができるようになったのもここ最近のこと。それまでは、比較的誰ともかかわりを持たず一人で過ごすことが多かった。知人やクラスメートと外出をすることもなく陰キャ街道まっしぐら。ひたすら勉強に追われるばかり。参考書とにらめっこの高校時代。テレビっ子。 見事な孤独生活である。 ソウコ:ナリタくん、いつも一人でいるけど寂しくなんかないの?何か悪いこととか企てているんじゃないでしょうね? ナリタ(N):担任にまで不審に思われる始末。心配しておきながら何を口に出しているんだ。俺、何か悪いことでもしたか? コウスケ:おい、ナリタ。 今度、一緒に映画にでも行こうぜ。 “武者滅の刃(むしゃめつのやいば)”の前売りチケットが余っていてさ。どう? ナリタ:ありがとう。一緒に行こうか。 コウスケ:よし!決定!! ナリタ(N):たまにはこうして誘ってもらえることもあるけど、中学時代ではこの一回きり。小学校時代?ずっと家だった。 “外は危ないから家に居ようね” だってさ。高校時代もそう。 “大人に成ったら外に出ようね” だってさ。 “もっとお金を稼げるようになってから外に出ようね” だってさ。 大人に成れねぇじゃねぇかよ!!ふざけんな!! 一生どこにも行けねぇじゃねぇか!! ソウコ:だから私は心配しているの。恨みや妬みから事件を起こすんじゃないのか、って。 貴方なら、本当にしでかしそうなんですもの。 ナリタ(N):誰かこのセンコウを黙らせてくれ。今すぐコイツを殺したいんだ。 お前がマッチポンプだって少しは意識してくれ。 ナリタ:そんなことはしませんよ。したら即退学ですし、進学だってできません。 ソウコ:素朴な疑問なんだけど、貴方は普段何しているの? ナリタ:え?勉強くらいしかありませんが。 ソウコ:だけ? ナリタ:あとは…、読書? ソウコ:あるじゃない。どんな本なの? ナリタ:これです。 ソウコ:どれどれ? “日本大改革” ナリタ:ネットでこの本が面白いということで読んでます。 ソウコ:そんな変な本は読まないで。 ナリタ(N):知るか!貴様らが洗脳されてるじゃねぇか。 ヒサノリ(N):彼は、一言で表現するなら“一匹狼”。我々がそのように育ててしまったのも要因としてあります。それでも孤軍奮闘しながらここまで来られたのは親として嬉しい限りです。 そんな彼は、第一志望の高校に無事入学。ひたすら勉強するばかりで、趣味らしき趣味はありませんでした。あっても音楽を聴く程度。そんな余裕もほぼほぼ無かったようですが。 ナリタ:もうあと数日でセンター試験かぁ。 早いよなぁ~、全く。 エイコ:でも、ナリタくんはいつも補修頑張っているんでしょ? 先生から聞いたよ?補修の前にいつもきれいに黒板を消してくれるからやりやすいって。 そんなキミなら受かるよ! “私、信じてるから!” ナリタ:アハハ。 ありがとうございます。何だか、照れますね…。 ヒサノリ(N):恋愛経験が皆無だった彼。彼女との出会いと付き合いは高校生活のクライマックスにはもってこいのシチュエーションであったと言えるでしょう まさに、“青春(アオハル)” ナリタ(N):こうして、無事に大学に進学。入試前に交換していただいた手紙が心の支えとなった。 しかし、今では赤の他人。久々に電話をしてみても 「アンタ誰?」でおしまい。 悲しいもんだぜ…。 ナリタ:…ん?電話だ。 はい、もしもし? コウスケ:おう、久しぶり。 突然だけどさ、今度の金曜日に飯でもどうだ? ナリタ:気持ちは嬉しいんだけど、無理だわ。 その日、入学前のオリエンテーションが一日中実施されるからさ、パスできないんだよ。 コウスケ:その後に来ればいいじゃん。 ナリタ:そういうじゃん? 終わりの時間が分かってないんだよ。目安として午後5時ってなってるけど、そっちに戻るころにはとっくに飯会始まってると思うぜ? コウスケ:遅れてくればいいじゃん。 ナリタ:ついでに言うと、その日の前日に入学者事前学力測定、っていう試験があってそれにも出なきゃならないんだよ。 “流石に、休みたい。” 変更とかはできないんでしょ? コウスケ:そうだね。こっちの方で確定させた。 ナリタ:他の奴には相談したのか? コウスケ:“お前以外”には相談したよ。 そうして、こうなった。 ナリタ:“お前ら、殺してもいいか?” (※電話を切る。イライラしている) ナリタ(N):俺なんて、居て居ないようなもんだ。 “どうでもいいやつ”って証明ができたねwww ヒサノリ(N):その時の電話、私も耳にしていました。丁度出かけており私が運転していました。かなりキレてましたね。気持ちも分からなくはないです。 ナリタ:親父ィ~。ざけんじゃねぇよ~。 ヒサノリ:仕方ないじゃないか。そっちが決めたことなんだろ? ナリタ:なんでこうも俺のことガン無視で黙りこくるんだよ…。 冗談じゃねぇよ…、ったく。 ヒサノリ:悪意アリだと思っているのか? ナリタ:Yes! でなきゃこんなこと起こらねぇよ。 ヒサノリ:そりゃ嫌だよな。 少数派をガン無視する多数決ってさ。 ナリタ(N):親父はわかっていた。俺の気持ち、怒りの矛先。 迷走していたのだ。 ヒサノリ:成人をしても彼は大人に成れていなかった。馬鹿なことを考えていたのだ。 テレビのバラエティー番組でのドッキリを見ては “もっとド派手にやれ” “甘いなぁ” と口にする。 品評会系の企画では、世界の名うてのコンクールでグランプリをとるレベルの発言をそのまま鵜呑みにして、 “この方が言うんだから、間違いなく不味い” “この商品はダメだから一生買っちゃダメなんだ” と思い込んでいる。 あくまで、一個人の感想ではあるのだが、バックが大きすぎるため、そのまま信じ込んでしまうようだ。 一時期、その商品の不買運動を仕掛けようとしたとかしなかったとか。 当然、絶賛する商品は “これはあの人が絶賛したから間違いなく美味しい。絶対に買わないといけないんだ!” となる。 クソゴミに操られるとこうなってしまうのだ。 ナリタ(N):大学三年生になる直前、親父にこんなことを話してみた。 ナリタ:俺さ、ちょっとコスプレが何なのか気になるんだよね。 ヒサノリ:ん? 急にどうした?? ナリタ:この辺りってさ、サブカルチャーが発展しているでしょ? それを直接体験したくてさ。 大きいイベントがあるんだけど、定期券の区間内が最寄りでね。交通費もかからない。 ヒサノリ:ほう。 行ってみればいいじゃないか。 ナリタ:ありがとう。 ナリタ(N):そこで初めて、私はコスプレの世界に足を踏み入れた。 カメラマン、ということではあるがどのカメラマンさんもレイヤー様も初めての私に優しく接してもらえて感動した。 ありがたいことに、今でも撮影の方はしているし人気のアニメを知る場としても利用させていただいている。 ヒサノリ(N):それから数年後、彼はイベントで知った方と別日にプライべートな撮影を実施し、タカネという女性と出会うことになります。 それが、今のシンジの彼女です。 ナリタ:もしも~し? タカネ:もしもし。 先日の撮影、ありがとうね。とても楽しかったよ。 ナリタ:俺も楽しかったよ。 …でも、あまりタカネのことを撮れなくて悔しいよ。 タカネ:仕方ないよ。 ナリタ:それでさ、今度一緒に撮影でもしない? タカネ:え? いいよ? ナリタ:ありがとう。 ヒサノリ(N):そこから彼は彼女に告白。現在、お付き合いしている真っ只中です。 ソウコ(N):時を同じくして、彼の知人で会ったコウスケは大学の入学式直前になって合格を取り消しとなりました。 というのも、彼が開催した食事会を巡って大きなトラブルがありました。参加予定で考えていた当時のクラスのメンバー全員に話を聞いたと彼が口にしましたが、実際に参加してみると参加予定者30人中17人しか集まらなかったのです。この30人には担任であった先生は含まれていませんでしたが、会の途中で、彼の口から直々に 「俺の嫌な奴は最初から日程調査のアンケートなんてしてないよw良い奴らの意見だけを取り入れたのさ♪」と発言。 それを耳にした担任が大激怒。しかも、そのタイミングでナリタを含む“取り残された”メンバーから次々に怒りと心配のメッセージをラッシュで受信。酷いことに、一部のメンバーからは参加費のみ徴収し返金をしなかったとのこと。 当然ながら無事に済むわけもなく、参加していたメンバーに警察官がいたということもあって彼は逮捕。 ちなみに、ナリタ自身は徴収されていなかったため特に何もなかった。 エイコ(N):“大人に成りきれない大人達へ” いつまでも子供でいるとどこかで大損します。最悪の場合、人生が終わります。家族ですらあなたを救っては頂けません。自分自身で何とか名誉挽回をする他はありません。いつまでも脛(すね)をかじり続けているのは周りからもみっともないと見られるだけです。 ヒサノリ(N):このお話を聞いている方々へ。 もしかすると、他人事(ひとごと)では済まされませんよ?改めて自分の言動を省みて(かえりみて)ください。 “今なら、まだ間に合います” ~完~ 【キーワード】学園・6人・男3・女3・Evo-s

  • 『履き違えた親不孝』作者:痔・エンド

    【登場人物】 佐藤 …世話焼き真田とは昔からの友達 真田 …真面目なんだけど色々履き違える馬鹿な人 ※男女どっちがどっちの役でも大丈夫です。 【ストーリー】 佐藤 「おぉ!真田!何書いてんだ?」 真田 「ん?あぁ…これ?手紙だよ手紙」 佐藤 「手紙ィ…?今時珍しいな。ケータイが主流の時代だってのに」 真田 「まぁ…確かにそうだよな!!でもさ、やっぱ気持ちを伝えるには手紙の方が伝わるだろ?」 佐藤 「うん。まァ!!そうだよな!!…ってことは…今気持ちを思いっきり伝えたい相手へ書いてるんだよな」 真田 「正解ィ!!!!」 佐藤 「ほーー。んで?その肝心のお相手さんは?一目惚れした人とか?」 真田 「ううん。家族だよ、か、ぞ、く!!。」 佐藤 「まじで?すげぇな…自分だったら恥ずかしくて書けないわ…」 真田 「意外とそれが真面目にやると大丈夫なもんだよ」 佐藤 「そうなのか…あ、そうそう!!どんな内容書いてんの?」 真田 「え?決まってんだろそんなの!!復讐文だよぉ!!」 佐藤 「お前なんてことしてやがんだ!!」 真田 「ハッハッハ!!世界一親不孝の真田とはこの(私/俺)の事よ!!」 佐藤 「2つ名ダサすぎんだろ… 真田が親不孝してるの初めて聞いたぞ…なんでそんなに両親嫌いなんだよ。どっちもいい人じゃん」 真田 「あのなぁ!!嫌いなんてもんじゃすまねぇ!!(私/俺)は復讐に燃えてるんだよ!!」 佐藤 「えぇ…真田がそんなに言うくらいだから相当酷いんだろな…」 真田 「あぁ!!(私/俺)はよく泣かされたからなぁ…」 佐藤 「泣く!?何されたんだよ!!」 真田 「(私/俺)が初めて100点とった時めちゃくちゃ褒めてくれた、怪我した時めっちゃ心配してくれた、迷子になった時必死に探してくれた、高校進学決めた時も自分のように喜んでくれた…。 いつもそうやって(私/ 俺)の心を抉って泣かせてくるんだよ!!…… 許せるかよ!!復讐してやるぅぅうううう!!」 佐藤 「お前が馬鹿なのは知ってたけどそこまでヤベぇとは思ってなかったわ!!!! それ普通に良い親じゃねぇか!! 復讐なんてアホなことすんな!!」 真田 「フッフッフッフッ残念だったな佐藤よ…もう既に復讐は何度も行っているのだよ!!」 佐藤 「お、お前!!…今まで何したんだよ」 真田 「まず(私/俺)が家出て上京する事で支援の数を減らしてやったのさ!!!! さらに高校の寮に入る事で滅多に帰らないからな!!」 佐藤 「スタートからなんかおかしい!!」 真田 「そして(私/俺)は学費も寮費もバイトと奨学金で賄っている!!親は支援したくても出来ない!! ハッハッハ今頃困ってるだろうな!!」 佐藤 「手のかからない子でさぞかし安心だろうな!!」 真田 「そして学業は学校で1番さ!!これで心配したくても出来ないな!!残念だったな!!」 佐藤 「将来安泰すぎて安心だよ!!」 真田 「そして部活は全国大会も決めた!!!!文武両道ってやつだ!!抜け目が無くて更に心配できないだろぉ!!」 佐藤 「模範生すぎてむしろ誇りだよ!」 真田 「そして親の誕生日にはプレゼントを実家に送りつけてやるのさ!! 心が抉られてさぞかし苦しいだろうなぁ!!」 佐藤 「それ多分嬉しいんだよ!!」 真田 「そして極めつけは、ゴールデンウィークと盆とシルバーウィークと正月にしか実家に帰省しない事さ!! たまにしか顔見せない事が更に心を抉るのさ!!」 佐藤 「いや帰省するタイミング全部ッ!!」 真田 「そして今書いているこの手紙… フッフッフ…夏の熱さで体調崩すんじゃねぇぞって、心配してやることで泣かせてやるのさ…」 佐藤 「お前ってやつは!!ただの良い奴じゃねぇか!!」 真田 「ハッハッハ今年も盆は帰省してやるから両親よ… 手ェ!!洗って待ってな!!」 佐藤 「いやそこ首洗って待ってろだろうが! 何気ウイルスや感染症予防させてんじゃねぇよ!!」 真田 「どーだ!!佐藤!!(私/俺)は救いようのない悪党だろぉ!!」 佐藤 「もうどこから突っ込んでいいかわっかんねぇよ!!」 Fin キーワード:コメディ・2人・不問2

  • 『エスプレッソ』作者:schön Ton(シェントン)

    【登場人物】 男:カフェの店員に想いを寄せる会社員。エスプレッソというRNでラジオにお便りを送る 女:カフェの店員。優しく明るい雰囲気でお客さんからの評判がとても良い。 DJ(鐘原)♂:男が聴いているラジオのDJ。エスプレッソからのお便りにアドバイスをする 【ストーリー】 DJ:「ラジオネーム、エスプレッソさんからいただきました。『最近、気になる異性がいます。その人はいつも仕事の休憩で立ち寄るカフェの店員さんで、一目惚れでした。注文を受ける時の彼女の優しい笑顔、その笑顔を見るために、僕は毎日エスプレッソを飲みにいきます。彼女と仲良くなりたくて話しかけたいと思っているのですが、恥ずかしくてなかなか行動に移せません。どうすれば自然に話しかけることができるでしょうか?』なるほど、いいね!!甘酸っぱいねぇ〜。毎日カフェに通ってるんだ。カフェの店員さんだったら、おすすめのカスタマイズを聞いてみるとかどうだろう?メニューにも詳しくなれるし、次の話のきっかけにもなるんじゃない?それに……あ、この人今日はエスプレッソじゃないんだって、案外気づいてもらえるかもね!エスプレッソさんの恋が実るように応援してるから頑張ってね!また報告、待ってるよぉ〜」 ――――――――――――――――――――――――― 男:おすすめのカスタマイズ、か。いつもエスプレッソばかり頼んでいる男が急にカスタマイズなんて気持ち悪がられないだろうか。ラジオに送ったお便りに大好きなDJがせっかく答えてくれた内容も今の自分にはなかなかハードルの高いものだ。けれど……2ヶ月、もう2ヶ月も彼女に話しかけられないままカフェでエスプレッソだけを頼み続けている。このままではダメだ。今日こそは…… 女:「いらっしゃいませ!」 男:カフェに行くといつものように彼女が微笑んでくれる。癒される…… 女:「いつもの、エスプレッソでよろしいですか?」 男:覚えててくれた!!嬉しいけど、なんだか恥ずかしい……。ついついいつものようにエスプレッソを注文しそうになる。けど……少し勇気を振り絞ってみる。 女:「おすすめのカスタマイズですか?」 男:不思議そうに問い返してくる彼女を見てしくじったかと思った。やっぱり、いつもエスプレッソばかり飲んでる男が突然カスタマイズなんて気持ち悪かったか? 女:「それなら、コーヒーフラッペチーノにエスプレッソの追加などどうですか?今日は暖かいので冷たいフラッペチーノはぴったりだと思いますし、エスプレッソのほろ苦さがフラッペの甘さを抑えてくれるので、甘いのが苦手な方にも好まれてるんですよ!」 ――――――――――――――――――――――― DJ:「『そう言って彼女が勧めてくれたコーヒーフラッペチーノは甘さ控えめでとても優しい味でした。コーヒーについて話す彼女はとても楽しそうでもっと色々教えてほしい、とそう思ったんです。これからもっとカスタム勉強してみようと思います!』おおー!しっかり会話できてるじゃないですか!ナイスですエスプレッソさん!覚えててくれたなんてめちゃくちゃ嬉しいですね!その調子で頑張って!引き続き報告待ってますよ!」 ――――――――――――――――――――――― 男:彼女の勧めてくれるカスタマイズはどれも美味しいものばかりだった。もともと甘いものは苦手な俺だったけど、色々なメニューを試してるうちに甘いのもたまには良いと感じるようにすらなった。 何よりの成果は、カスタマイズについて興味を持ったことで、彼女と話す機会が増えたこと。今では注文を取りながら彼女はたわいもない話を振ってくれるようにまでなった。 女:「お兄さん、今日はこれから雨が降るらしいですよ!お帰りの際は気をつけてくださいね!」 女:「昨日は見かけなかったけどお休みだったんですか?お兄さんお休みの時って何してます?私は本読んだりするのが好きで!」 男:コーヒーを待つ間のそのひとときがいつもとても楽しみだった。 女:「お兄さん知ってます?今度駅前に新しいケーキ屋さんできたんですよ!!めちゃくちゃ美味しいって評判で、私も行ってみたいんですけど、まだ行けてなくて。もし行く機会あったら感想聞かせてくださいね!」 男:つい咄嗟に出た自分の言葉に、びっくりした。「一緒に行きます?」だなんて。 それに対して返ってきた彼女の返事にも。 女:「本当にいいんですか?ぜひご一緒したいです!」 ―――――――――――――――――― DJ:「『まさかこんな展開になるなんて思ってなかったので、とても緊張しています。でも、これはチャンスだと思うんです!彼女と友達になってきます!!』エスプレッソさんめっちゃくちゃ頑張ってるじゃないですか!!デートですよ、それ!!僕もリスナーさんもエスプレッソさんのお便りいつも楽しみにしてるんですよ?もはやこれが1番楽しみ、なんてメールも来てるし……。それはちょっと複雑ですが。もはや一個のコーナー作れそうですね!」 ――――――――――――――――――― 男:デートの日。初めて見る彼女の私服姿はなんだか別人のようで、とてもドキドキした。 女:「お兄さんの私服初めて見る!いつもスーツだからなんだか新鮮ですね!」 男:どう反応していいかわからなくてあたふたする俺に、彼女はふふっと笑う。 女:「行きましょうか、お兄さん!」 ---- 女:「うわぁ、このケーキめちゃくちゃ美味しい!いちごジャムの風味が普通のと全然違いますね!私、いちご大好きなんですよ!!」 男:ケーキを頬張りながら目を輝かせる彼女の姿は、小動物みたいで…可愛い。 男:甘いのは苦手な俺だけど、彼女と同じ時間を過ごせるのが嬉しくて、調子に乗って同じケーキを頼んだ。うん、甘すぎる。けど、嫌じゃない。 女:「ところでお兄さん、私お兄さんにずっといいたかったことがあって」 男:少し恥ずかそうに彼女が切り出す。 女:「お兄さんのことずっと気になってたんです!!」 ―――――――――――――――――― DJ:「おぉ!ついにきましたよ!皆さんお待ちかねのこのコーナー!「今週のエスプレッソ」!これはデートの報告かぁ?えーっとなになに?『鐘原さん、リスナーの皆さんこんばんは。昨日、例の彼女とのデートに行ってきました。』ほほぅ、やっぱりデート報告だ!『彼女と過ごした時間はいつも以上に楽しく素晴らしいひとときでした。ですが、デートの途中で思いもかけない展開が起きたのです。なんと、彼女から僕のことがずっと気になっていた、と言われたのです!』おおっと?!これはまさか!『一瞬、どういうことなのだろうとドキドキしたのですが、彼女の次の発言でそのドキドキは別の意味に変わりました。「お兄さん、もしかして………エスプレッソさんですか?」』……え?……えぇ?! 『そう、彼女はまさかの鐘ラジのリスナーさんだったんです(笑)』これは……たしかに驚きだねぇ」 ―――――――――――――――――――― 男:初めは、彼女自身何も気がついていなかったらしい。けれど、1リスナーとして楽しく聞いていたエスプレッソのお便りが、最近お店に来るお客さんの行動とあまりにも似ていて、もしかして、と思ったらしいのだ。つまり・・・俺自身の気持ちは彼女に筒抜けだったという訳で・・・そう考えると顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。その後は、2人とも大好きなラジオD J鐘原さんの話題で盛り上がった。この日を境に、俺たちは見事友達、いや・・・同志となった。 ―――――――――――――――――――― D J:「『彼女と出会えたのは鐘原さんとこのラジオのおかげです。これからは2人でこのラジオを聞いていきたいと思います。これからも応援しています!』とっても素敵なお便りをありがとう。このラジオがこんな素晴らしい出会いのきっかけになってとても嬉しいよ。これからも報告待ってます!ってことで、今週の放送はいかがだったでしょうか?鐘ラジでは皆さんからのお便りを募集中。来週もこの時間にお会いしましょう。ここまでのお相手は鐘原でした」 Fin キーワード:恋愛・3人・男2・女1・シェントン

  • 『Belive in yourself』作者:schön Ton(シェントン)

    【登場人物】 りょう(男)・・・演劇部のエース。失敗が続き自信を失っている。 なつき(女)・・・りょうの友人。演劇部。ラジオアプリで配信をしている。 たいち(男)・・・演劇部の部長。 涼野(男)・・・ラジオDJ 店員(不問・男でも女でも可)・・・りょうがよく行くコンビニの店員。(別キャラとの兼任可) 【ストーリー】 店員:200円お預かりします。レシートはいかがなさいますか? りょう:あ、いらないです(小声で自信がなさそうに) 店員:かしこまりました。36円のお返しです。 りょう:え・・・いやレシート・・・いらな 店員:? りょう:いや・・・なんでもないです。(小さくため息を吐く) 〈りょう、店を出る〉 りょう:俺、そんな何言ってんのかわかんないのか。(ボソッと呟く) なつき:うん、割と何言ってんのか、聞き取りづらい。 りょう:うっわ、なつき!驚かせんなよ!いつからそこいた。 なつき:今。りょう見つけたから、声かけようと思って。でもりょうったら全然気がつかないんだもん。 りょう:そっか。てか、さっきのだけど、俺そんなに何言ってるか聞こえない? なつき:最近は割とね、ボソボソ何言ってんのかわかんない。また店員さんにレシート渡されてたでしょ、あんたいつもレシートもらわない派なのに。 りょう:見てたのかよ・・・え、ちょっと待て、またって なつき:最近ずっとでしょ?珍しくない光景になってるよ。発声とかちゃんとやってる?日常生活でそれってかなりやばいと思うけど。そんなんで部活どーすんのよ。 りょう:・・・・ほっとけ。 なつき:ほっとけ?ほっとけるならほっとくよ。でも公演もうすぐなんだよ?今日の練習もやばかったじゃん。どーすんの本番。 りょう:あぁ、そうだよな。ほっとける訳ないよな、演劇部のエースの足引っ張りまくってるやつのこと。 なつき:そんなこと言ってないでしょ? りょう:公演のことなら心配すんな。俺、役降りるから。 なつき:は?なんで?大役だってあんなに喜んでたじゃん りょう:・・・・俺みたいなやつには無理な役だったんだよ。これ以上足引っ張るわけには行かない。だから降りる。 なつき:・・・ねぇ、何かあった?悩みがあるなら聞くよ?アドバイスできることもあるかも りょう:いや、いいよ。なつきに話すことはない。てか、お前に俺の気持ちはわかりっこない。 なつき:・・・なによ、それ りょう:帰るわ。 なつき:ちょっ、待ってよりょう、りょうってば!! 〈りょう・自宅〉 涼野:続いては、ラジオネーム、ライスさんからいただきました。 りょう:・・・あ、これ。 涼野:『涼野さん、リスナーの皆さんこんばんは。最近、僕には悩みがあります。ここ最近何をやってもうまくいきません。いつもいつも失敗ばかりで、失敗の無限ループ・・・どうにかしようと頑張れば頑張るほど、考えれば考えるほど空回り・・・いつしか自分自身のことが嫌になってきました。もう、自分に自信がありません。どうすれば、自分に自信を持てるようになるのでしょうか』 りょう:めっちゃネガティヴ。ひっどいお便りだな(苦笑) 涼野:なるほどね。まず、ライスさんに聞きたいんだけど、ライスさんは自分のこと好きかな? りょう:(自分のこと・・・?今の自分のこと、好きだなんて思えない) 涼野:自信って字はね、自分を信じるって書くでしょ?じゃあ、自分のことを信じてあげるためにはどうするか。1番大切なことはさ、自分を好きでいてあげること。好きでもない相手のことを信じるなんて難しいでしょ?自分だってそう。 りょう:・・・・・・ 涼野:といっても、簡単に自分を好きになれたら苦労しないよね。俺も昔は自分のこと大嫌いだったし。だからさ、自分のことを認めてあげられる何か、それをまず見つけてあげることから始めよう。これをやっているときの自分は楽しそう、とか、輝いてる、とか! りょう:自分のことを、認めてあげられる、何か・・・ 涼野:それともう一つ。失敗の無限ループって言ってたけどさ、失敗したっていいと思う。人ってさ、何事も完璧じゃなきゃみたいな風潮あるじゃん?あれ、間違ってると思うんだよね。完璧じゃなくたって正解はあるし、むしろ面白いことが生まれたりもする。何かに失敗してもその失敗が自分の経験になるって活用すればいい。だから今は、色々試して自分と向き合ってみて!応援してるよ!それじゃあ次のお便りは、ラジオネーム・・・ りょう:頑張れるかなぁ、俺…… 〈後日、演劇部の部室〉 なつき:部長ー。 たいち:なんだ? なつき:最近のりょうのことどう思います? たいち:・・・絶不調。あいつ、スランプ真っ只中って感じだよな。 なつき:昨日、りょうから役降りるつもりだって言われました。 たいち:はあ?!だめに決まってるだろ?うちのエースだぞ? なつき:彼自身はエースの自覚ないですけどね。エースの足引っ張ってるのが自分だって・・・私に向かって言った言葉それですよ? たいち:まあ、お前も実力だってエース並みだからな、間違っちゃいない。今足引っ張ってんのは確かにりょうだ。日に日に演技が酷くなっていく。 なつき:部長は、りょうの不調の原因はなんだと思いますか? たいち:思い込みからくる自信の無さ。あいつ、圧倒的に演技うまかっただろ?でもお前がバランサーなのに対して、りょうは自然と自分の心のままに演技ができる、天才。それで逆に浮いてたからな。 なつき:彼、馬鹿ですもんね。全体を見た時に浮いてるってことだけ感じ取って、それで自分の演技が全体の調和を乱してるって勘違いして、自信無くして逆に演技の質落として。今じゃ演じること楽しむどころか切羽詰まりまくりですもんね。 たいち:まあ、りょうのレベルについていけてない俺たちも悪いが。あいつにはなんとかして自信を取り戻してもらわないと。 なつき:肩の力抜いて、演技を楽しいって思えるようなそんなきっかけが必要ですね。 たいち:・・・なあ、なつき。お前のやってる【あれ】に巻き込んでみたらどうだ? なつき:え、あれですか?確かにりょうの表現力ならそっちの方がより輝けると思いますけど・・・ たいち:自信をつけるのにはぴったりなんじゃないか? なつき:私的には恥ずかしいしバラしたくないけど・・・そんなこと言ってられないですね。 たいち:なつき、任せた。 なつき:できる限りのことはやってみます・・・ 〈空き教室にて〉 りょう:なんだよ。こんなところに呼び出して。この前のこと?役降りたいって話なら考えを改めるつもりは・・・ なつき:いや、それについてはまた話したいことたくさんあるけど、今日は別件。 りょう:別件?なんだよ。 なつき:りょう、今日はちょっと私に付き合ってもらう。 りょう:付き合う?いったい何すんの? なつき:ちょっとゲストになって。 りょう:ゲスト・・・? なつき:まあ、説明するよりみた方が早いわ。りょうは流れに合わせてくれたらいいから。初めに言っておくけど、今から私のことは甘夏って呼んで。あんたのことはライスって呼ぶから。 りょう:ちょっと待て。ライスって・・・それ俺のラジオネーム・・・なんでお前が知ってんだよ。 なつき:いいから。あとで説明するから。とりあえず、私のいうとおりにして。わかった? りょう:・・・わかったよ、お前のことは甘夏、俺はライスな。って、スマフォいじって何してんの? なつき:いいっていうまでしばらく黙ってて。始めるよ。 りょう:・・・・・・ なつき:皆さんこんにちは!今日も始まりました、甘夏のスイートラジオ!今日はなんと、ゲストをお呼びしました! りょう:?! なつき:リア友のライス君です〜 りょう:ちょっ、どういうことだよなつk なつき:(咳払い)あ・ま・な・つ! りょう:あ、ごめん なつき:今日はこのライス君と一緒に声劇をやっていこうと思います。 りょう:声劇? なつき:あ、そっか。ライス君は初めてだから声劇わかんないか。声劇っていうのは、声だけで演じる劇のこと。君にわかりやすくいうと、ボイスドラマみたいなものかな。 りょう:状況掴めないんだけど?説明。 なつき:あー、ごめんごめん。これはラジオ配信ができるアプリなの。私、趣味でこうやって定期的に甘夏として配信してるんだ。みんなには内緒ね。 りょう:ラジオ配信?なんでそこに俺を呼んだわけ? なつき:リスナーさんに今の状況を説明すると、まあ・・・簡単にいうと、何にも知らないリア友に何にも説明せずに配信に巻き込みました(笑) りょう:巻き込みましたって・・・ なつき:あ、ライス、これがリスナーさんのコメントね。・・・わかってますよ、ハルさん。(リスナーに向けていうように)私めちゃくちゃなことしてますよね(苦笑気味に)でもね、彼本当に演技が上手いんですよ。一緒に声劇できる仲間増やしたいなって思ってたから、これは巻き込まなきゃなって!ってことでライス君、今日はすべこべ言わず、私に付き合ってね。 りょう:めちゃくちゃな・・・。俺の今の演技力知ってるだろ?後悔しても知らないからな。 なつき:はい、ライス君から了承を得たので、早速試しにやってみたいと思います。じゃあ、この前ハルさんからもらったあの台本やってみようかな。ライス、これ台本ね。ざっと見て。 りょう:・・・・おう 〈間〉 なつき:大丈夫そう? りょう:まあ一応 なつき:では、私とライスの声劇まで、3・2・1スタート。 りょう:『運命は、自分の手で切り開くものというけれど・・・』 〈声劇が終わる〉 なつき:ほら見て、コメント。『ライスさんうますぎじゃないですか?何者?』『配信者じゃないって本当?声劇主さんではないの?』『声優さんみたい!やばすぎる!!』・・・え、ちょっと、私に対してのコメントは?まあ、いいけど・・・そうでしょ?ライス君上手いでしょ?この子天才なんですよ!!で?ライス君。やってみての感想は? りょう:・・・思ってた以上に、楽しかった なつき:でしょ!!でしょ!!やっぱり君には声劇向いてると思ってたんだ!さっきの君、とっても生き生きしてたよ。もっと台本あるけど、やる? りょう:やる。 〈配信が終わって〉 なつき:ごめんねりょう。無理矢理巻き込んじゃって。 りょう:本当だよ。何してんの。 なつき:でも、楽しかったでしょ? りょう:まあ・・・楽しかったけどさ。 なつき:久々に見たよ、あんなに楽しそうに演技してるりょうの姿。私ずっと思ってたんだよね。りょうは声だけで演じるのに長けてるんじゃないかって。 りょう:え、なんで? なつき:なんて言うのかな。りょうの演技は、声だけでも感情をしっかりと人に伝えられる力がある。情景が目に浮かぶような演技なんだよね。セリフの強弱も気持ちの入れ方も上手いから。 りょう:俺が? なつき:気づいてなかったの?・・・まあ気づいてたらスランプになってないか。あのね、あんたは下手なんじゃないの。上手すぎて浮いちゃってただけ。だから、無理にあんたが自分の演技を変える必要はないのよ。多少は周りとのバランスも考えなきゃだけどね。私たちがあんたに追いつくべきなの。あんたは楽しく、自信を持って演技すればそれだけで人を惹きつけるの。自覚して!! りょう:ありがとう。でも・・・なつきは俺を元気付けたくて言ってんだろ? なつき:ああもう!!あんたのそういうネガティブなとこイライラする!!本気で思ってんの!!でも、自信のない時のあんたの演技は最悪!!だからもっと自分に誇りを持って!涼野さんも言ってたでしょ? りょう:いやだから、なんでお前が涼さんのこと知って・・・ なつき:りょうさ、このまま配信やってみな。ラジオとか、声劇とか。あんた本来喋るのも上手いんだから。やってみたら自分の魅力に気づけるはずだよ。私が言うよりそのほうが早い!! 〈後日、部室〉 たいち:で?結果は?どうだった? なつき:めちゃくちゃリスナーから好評でしたよ。やっぱり彼の演技はすごいです。 自分で気づいてないなんて本当もったいない。 たいち:だよなぁ。見てるとだんだんイライラしてくるくらいにな(笑) なつき:何言っても本気に受け取らないので、自分で配信してみろ!って課題を投げつけてきました。多分、今日初配信するんじゃないかな?・・・・あ、ほら部長言ってたらちょうど、りょうが配信開きましたよ。 りょう:・・・えーっと、皆さんこんにちは、初めまして。ライスと言います。(不安げに不慣れな感じ) たいち:っぷ(吹き出す)こいつ緊張しすぎじゃない?何回舞台たってきたんだよ なつき:いや、舞台と違いますもん。緊張しますよ。リスナーの顔見えないし、1人だし。でもまあ、りょうならすぐ慣れますよ。元々ラジオも好きですしね。 りょう:友達に勧められて配信を始めてみたのですがまだちょっと慣れなくて・・・ たいち:良い方に変わるきっかけになればいいな。 なつき:大丈夫ですよ、きっと。 〈2ヶ月後〉 りょう:皆さんこんばんは!(堂々となれた感じで)今週も始まりました。ライスステーション。今日は最初にちょっとした報告をしたいと思います。えー、実は昨日リアルの方で演劇部の公演があったんですよ。最近ずっと不調で、一時期は役を降りようとすら思っていたんですが、なんとか大成功を収めることができました!というのもこのアプリと、憧れのD Jと、そして何より1人の友人のおかげなんです。俺、このアプリを始める前は、何をやってもうまく行かなくて、自分に自信がなかったんです。失敗ばかりの負の連鎖。そんなとき、憧れのD Jが、自分を認めてあげられる何かを見つけなと、そうすれば自分を好きになれるし、自信を持てるように慣れる、そうアドバイスをくれたんです。そして、とある友人が、そのきっかけを見つけてくれました。俺を配信に巻き込んで、声劇の楽しさを、演じることの楽しさを、誰かに何かを伝えることの楽しさを実感させてくれた。だから俺は今、自分のことを好きになってきてる。公演が成功したのはそのおかげなんです。もちろん応援してくれるみんなのおかげでもある。だから感謝を伝えさせてください。いつもありがとう!これからも頑張っていくので、応援よろしくお願いします! Fin. キーワード:青春・5人・男3・女1・不問1・

  • 『勘違い』作者:moon

    【登場人物】 伊央里(いおり)⭐ 高3 カオルの兄 よく勘違いを起こして兄弟間の通話は本当に会話が成り立つことがしばしば… カオル(かおる)💐 高1 伊央里の弟 割としっかりしている方の、はず。 けれど頭の中は高1にしてかなりお花畑 なので兄との会話は周りから聞けばよく分からないが、兄弟間では通じるらしい… ーーーーーーーーStar☆Tーーーーーーーー (📞´-`)oO(プルルル、ピ) ⭐あ!もしもーし! 💐兄貴?どしたん急に。 ⭐お前傘もって出なかっただろ?もうすぐ空から雨が降るらしいからさ!持ってってやろうと思って!いるだろ? 💐は、飴が降る!?何言ってんだよお前 ⭐雨だよ雨!!お前(傘)持ってないんだから辛いだろ!持って行ってやろうかって言ってんの! 💐え、いやたしか持ってないけど、要らなくね?どう使うの(笑) ⭐は、おま、使い方知らないっていくつだよ!今までどう生活してきたわけ!? 💐えぇ、たまにおやつに食べたりして、生活してきた、けど? ⭐まじかお前…そんな特殊性癖あったのかよ、初耳だわ 💐どうゆう事だよ!何で食べることが特殊性癖なんだよ!普通にお前だって食べるだろ!?現にコンビニで買って食べてたじゃん!棒ついたやつ! ⭐な、何言ってんだよ…食べるわけないじゃん。つかそもそも、コンビニで売ってるやつなんて折りたたみ式じゃないんだし、棒ついてるやつしかなくね? 💐え、あるじゃん、包み紙にくるまれてるやつとか。 ⭐いや、逆にどう使うの!?包み紙!?俺そんなの見た事ないんだが!!! 💐お前、何言ってんだよほんと…あ、雨降ってるじゃん、走って帰るから、玄関にタオル置いといてくれない? ⭐だから!!傘もっていってやるってさっきから言ってただろ!何言ってんだこのアホが! 💐え、俺てっきり食べる飴のことかと思ってたわ、何言ってんだこいつって思ってた… ⭐道理で話通じないわけだよ、俺も傘食べるとかこいつ頭おかしいのかと思ってたわ。 💐食べるって傘のことかよ!それは食べねぇわ!!俺もびっくりだわ!! というか兄ちゃんの言い方の問題だろ!雨が空以外のどっから降ってくんだよ! ⭐いやいや!イントネーションで分かるだろ!雨と飴だぞ!?…あーーまぁ、なんだ。傘もって行ってやるから待っとけ。 💐まじかよ、お兄ちゃんちゅき♡♡ ⭐…キモイから切るわ、とりあえず待っとけよ。 💐酷いぜ兄貴…実の弟に向かって、キモイだなんて、しくしく。。 ⭐いいから!持っていくぞ!そこで!待ってろよ?! 💐へーい、任せたぜお兄様〜。 Fin キーワード:コメディ・2人・男2

  • 『人魚の歌声』作者:Natal

    昔むかし、この美しい海では…ある話があった。 この海では……それは美しい歌声を持つ人魚が居たという……。 その人魚の声に惹かれた、1人の青年がいたそうな……彼は海軍だった。 人魚も青年に惹かれたそうな……。 しかし、世間はそれを許さなかったのさ……青年は、他の女と結婚してしまう。 人魚は、それは酷く悲しんだそうな……と思うだろ?? それは違ったのさ。 人魚は悲しむどころか、大いに喜んだんだ。 その理由は、数日後に起こった。 海岸で、男が飛び降りた。その男こそ………あの海軍の男だったのさ。 彼の遺体は、今も尚見つかってないんだ。 もしかしたら、人魚の歌声につられて飛び降りたんだろうな。 その出来事以降、この海岸で飛び降りる青年達が続出したそうだよ。 しかも、その青年達は皆……海軍の男ばかりだったそうな。 おぉ、怖い………。 だから、君も気をつけることだな。海岸には行かないことをおすすめするよ。 Fin キーワード:サスペンス・1人・不問1 【Natalの台本集】→https://writening.net/page?K7rDDA

  • 『灰被りになった女』作者:Natal

    『貴女だけのシンデレラになりたい。』 夜だけ…毎日私の元に来てくれる彼に、そんなことを言った。 私の父と母は、名高い公爵の一族……私はその令嬢。 母は、花よ蝶よのように…大切に育てられてきた……。 私は、もう子供じゃないのに……。 ある日、私は家を出た。父と母が寝ている間に… その時に出会ってしまったの。運命の人に……。 彼は、さほど裕福では無い庶民の男。 彼も私に一目惚れをした。 それからというもの、父と母が寝静まった夜に……毎日彼に会いに行った。 とても幸せだった。彼になら…ありのままの私をさらけ出せる。 このまま、幸せが続くと思っていた。 父と母に見つかるまでは。 私と彼は引き裂かれ、私は家から1歩も出させて貰えなかった。 けど、辛くはなかったわ。 だって彼が、寝静まった夜に来てくれてくれるんですもの。 短い時間でも、彼と愛を育んだ。 そんな時の事、彼は私に指輪を渡した。 とても高価では無い。普通の指輪……。 この指輪を受け取った時、きっと私は……首輪を付けられるのよ。 『彼』という首輪を……。 私の全てをさらけ出せるのなら、私はそれでも構わないわ……。 私の『 』を貴方に捧げるわ。 そして私は、彼の手を取った。 Fin キーワード:シリアス・恋愛・ファンタジー・1人・女1 【Natalの台本集】→https://writening.net/page?K7rDDA

  • 『Bad food』作者:Natal

    英語翻訳:ちゃいん 綺音(あやと)『…ごめん。興味ないから。』 俺は今日も、告白を振る。興味ない恋愛なんて……。 恋愛なんてなんの意味があるのか、まるで分からない。 俺は…【bizarre food】の方が好きだ。 そうして俺は、いつものように家に帰り…興奮したように【bizarre food】を食す。 この肉は、人によっては好みが違うらしい。 なんでこんな美味しいものを食べないのか、全く分からないね。 特にこの…【organ】なんて煮込んで食べると病みつきになるほど美味い。 今回の食材は、とても新鮮なものらしいな。 さすが我が家のシェフだ。手際がいいな。 これはこれは……【rare part】ではないか…。 俺はシェフである【hunter】を呼ぶ。 『綺音様、なにか御用でしょうか?』 綺音『あぁ、この希少部位…どうやって手に入れたんだ、しかも新鮮だ。』 『それはですね…』 シェフは、密かに俺に耳打ちをする。 綺音『なるほど…それなら希少部位は手に入りやすいな。でかしたぞ。』 シェフは怪しく微笑み、 『ありがたき幸せでございます。』 さぁ、俺が食べているのは一体なんだろうね……? あるものは気味悪がれ、俺みたいなやつには、興奮するものさ…。 まぁ、君には分かるわけないね。 だって、君はもうすぐ……【 】…おっと、これは禁句だった。 さぁ、君はどんな【Taste】なのかな? 楽しみだなぁ………。 俺は、【Ingredient】に分からない英語で話す。 Let's have a meal...This is an entree. (さぁ、食事をしよう…メインデッシュだ。) What do you taste like? (君はどんな味がするのかな?) What does your unborn baby taste like? (君の胎児はどんな味がするのかな?) Our child?I have no interest whether it is or not. (俺の子供?そんなの知らないね。) You are nothing but ingredients. (お前らは、食材にすぎない。) Well...Let's (get it started to) have bizarre dish. (さぁ、【悪食】を始めようか。) Fin キーワード:狂気・1人・男1 【Natalの台本集】→https://writening.net/page?K7rDDA

  • 『Dahlia(ダリア)と共に・・・』作者:Natal

    子供の頃に読んでくれた【あるお話】 あの話は、実は本当だったんじゃないかって思ったんだ。 なぜなら、俺の目の前には……【2匹の狼】と【魔女】が居たんだ。 【昔、魔女が【人間夫婦】を殺し、その【子供】を魔女が連れ去った。その子供は魔女に食べられた。】 俺が聞いた昔話は、そんな感じだったと思う。 だから、最初は怖かったんだ。魔女に食われるんじゃないかって……。 でも、何かが違っていたんだ。 魔女の住処に通された途端、2人の銀髪兄弟によって風呂に入れられ…、 食事も用意された。 オマケに、赤ん坊の世話をさせられた。 あれ?何かが違う……こんなに優しい人だったっけ? いや、もしかしたら肥えさせたら食べる気なんだ……。 次の日、俺は魔女と一緒に薬の作り方を教わった。何度も何度も……。 この日も何も無かった。それから何十年も経った。 俺は医者になった。 医者になった俺は、貧しくて治療が出来ない人達を治して行った。 その頃から、あの人達には会えなくなっていた。探しても探しても…… あの住処が見つからなかった。 あの人達は、今どうしているのだろうか。 Fin キーワード:ファンタジー・1人・男1 【Natalの台本集】→https://writening.net/page?K7rDDA

  • 『ジャックライダー』作者:Evo-s

    〔登場人物〕 ・ヒスケ(♂):トレインジャックの実行犯。(子供も含む) ・ヤマト(♂):平鉄(へいてつ)産業の社員。鉄道清掃を担当。 ・ハルカ(♀):NR(エヌアール)崩壊の社員。本部基地より運行オペレーターをしている。 ・ミズエ(♀):NR崩壊の社員。 ・マリ(♀):NR崩壊の社員。 ・チアキ(♀):平鉄の社員。 ・テツジ(♂):平鉄の社員。 ・ユカリ(♀):警察官。 ・タカシ(♂):NR崩壊の本部の警備員。 ・マリナ(♀):ヒスケと同じくトレインジャックの共謀犯。大人なお姉さんの雰囲気。(子供も含む) ・マサト(♂):NR崩壊の社員。 ・乗客1(♂) ・乗客2(♀) ・乗客3(♂) ・乗客4(♀) ・ナカダ(♂):ニュースキャスター。 ・レイ(♀):ニュースキャスター・レポーター。 ・エイジ(♂):ヒスケの父。鉄道事故で亡くしている。 ・モモ(♀):ヒスケの母。エイジと同じ事故で亡くしている。 ・ダイキ(♂):マリナの父。 ・ヤヨイ(♀):マリナの母。 ・駅員(♂):平鉄、NRの両方を担当。 ・ナレーター(N表記/♂):これだけは兼任なしの単独で。 〔注意事項〕 ・このお話はフィクションです。 ・米印はト書きです。読まないでください。 (SE系でその指示に従っていただけるならば、非常に助かります。) ・米印の無いカッコ内は読んでください。 ・演者構成比は、目安として男性:女性=5:4を考えており、兼任は必須という作者の考えであります。 (※あくまでも目安ですので人数調整はしていただいて構いませんし、兼任が嫌なのであれば、ナレーター以外でも単独をしていただいて構いません。) ・アドリブや言い換えも基本的には可ですが、お話の設定を壊すような言い回しはやめてください。 〔STORY〕 N:これは、とある男の野望とその結末である。 ヒスケ:“これで…、これで用意は整った…。 後は、皆を苦しめるだけ…。 誰も成しえなかった、マルチトレインジャックを…。 フハハハハ!!!! hahahahahahahhahahahahahaha!!” N:2037年5月8日。全世界を苦しめた中狂(ちゅうきょう)ウイルスによるパンデミックはとっくの昔に撲滅宣言が出され、昔懐かしき、何気ない日常を取り戻していた。 ヤマト:今日も今日とて仕事だ。最近は大きな事故もないしトラブルもない。 今日も平和だな。 よしよし! ハルカ:朝の通勤ラッシュ以外は特に目立った問題もないし、平常通りの運行ね。 “でも、何か嫌な予感がするのよね…。不安だわ…。” ミズエ:こちら、コード7805。信号受信を確認。 ハルカ:7805、受信報告了解。 N:きょうもまた、何気ない一日が始まっていく。 ヒスケ:終点に到着っと。 まずは、わざと線路に物を落としてしまったフリをして爆弾をセットする。 って、おっと!先走っちゃった♪財布と小型爆弾を落っことしちゃった♪でも、爆弾はすぐには作動しないよん♪ “すいません!線路に財布を落としてしまいました。拾っていただけませんか?” N:そう、“何気ない一日が終わりを迎える…。” ミズエ:マリさん、お疲れ様です。 マリ:ミズエさんじゃないですか!お疲れ様です。 確か、今来ている車両をこの後運転する予定でしたね。 ミズエ:そうですね。お願い致します。 N:今、ヒスケがいるのは服部(はっとり)駅。NR崩壊と平鉄が停まる駅である。 NRで服部まで移動した後(のち)、そのまま平鉄で森川駅まで移動をしようということなのだ。 ヒスケ:さて、平鉄ではどこに爆弾を仕掛けるか…。 N:すると、駅を通過する車両より小石がヒスケに向かって飛んできた。 ヒスケ:痛ッ!イテテ…。 よくも俺に当てたな!! “てぇ~い!!!” N:無人の線路に向かって小型爆弾を投擲(とうてき)。目にはなかなか見えにくい超小型爆弾。威力は十分。 次の通過列車がその爆弾を吸い込み設置されたようだ。 ヒスケ:俺に向かってそんな仕打ちは無いだろうよ…。 駅員:まもなく、4番線に電車が参ります。黄色い線までお下がりください。特急、外海(そとうみ)行きです。前寄り2両は特別車です。指定席券の確認をお願いいたします。 ヒスケ:とりあえず乗りますか。 N:ヒスケが軽く腕を振るタイミングで小型爆弾を投げ入れて設置。バレずに済んだようだ。 ヒスケ:とりあえず、遠方に逃げますか。遠隔操作は当然だが、出来なきゃ困る…。 N:同日22時。関北(かんほく)地方に到着。近くのホテルで2泊3日を過ごす予定である。 ヒスケ:バレてはいないようだな。明後日当たりに仕掛けるとしますか。 N:時を同じくして、平鉄猿池(さるいけ)検車場。小型爆弾を仕掛けた車両が到着。 ヤマト:これで、基地にしまう車両は全部かな。…? N:ヤマトに突然の不安が襲ってくる。 ヤマト:…いや、見間違いか?車軸のモーターにある小さい通気口に、何か見たことのないものがあるのだが…。 一応、電話してみるか…。 テツジ:はい、テツジです。 ヤマト:お疲れ様です。ヤマトです。猿池検車場の。 テツジ:あ、お疲れ様です。何の用でしょう? ヤマト:今日、10500(1万5百)系の車両を運転しませんでしたか? テツジ:しましたよ?午後3時ごろに。 ヤマト:何か異常はありました? テツジ:いいえ?特に何も。 ヤマト:(マジか…。) 了解しました。ありがとうございます。 N:ヤマトの嫌な予感は、“別の意味で”的中してしまうことに…。 日付は変わって5月9日。この日も日中は特に問題無し。 マリ:停車、確認。ドア、オープン確認! マサト:お疲れ様です。ここからは、私が運転担当します。 マリ:はい。よろしくお願いします。 N:日も沈み18時13分。全車特別車の快速特急“シオン”が出発。客席は満員だ。 駅員:まもなく、快速特急シオン発車いたします。駆け込み乗車、おやめください。 また、指定席券の番号をご確認の上ご乗車願いします。 マサト:信号良し!出発! N:幾つかの駅を通過して30分ほど経っただろうか? 突然、アラーム音が社内中に鳴り響く。 マサト:ん?!何なんだ?! N:ピコンピコンとアラームのなるシオン。死へのカウントダウンが始まった。 ミズエ:マサトさん、停止をお願いします。 マサト:…ダメだ。減速すればアラーム音が早くなる。 ハルカ:え?!車両のマークが虹色になっている…。一体何があったのかしら…。 N:そこに、一本の電話がNR崩壊の本部基地に。 ハルカ:はい。こちら本部基地です。 ヒスケ:“シオンは乗っ取った。乗客に乗務員の全員をな。 下手な真似をしたらそいつらの命は無い。減速しようものなら、一気に車両は大爆発。地獄絵図と化す。” ハルカ:どういうことなの?!あなたは一体誰なの?! ヒスケ:どういうことか? 簡単さ。車両に爆弾を仕掛けたってわけ。簡単に取り付けることが出来たよ…www。 誰かは名乗らんよ。 …あ!そうそう!!警察にでも通報してみな。即ドカン。 ハルカ:…。 ヒスケ:せっかくだ。あんたは誰だ?これに応じないと…。 ハルカ:…ハルカ。ハルカよ。 ヒスケ:ハルカ、か。いいいねぇ。可愛い名前にその“声”。惚れ惚れしちゃうよォ。 今からそんなキミは、もう僕の言うことしか聞けなくなるんだ。少しでも逆らえば。 ハルカ:…わかった。 ヒスケ:それと、アンタは今、この僕に監視されているからね。 “逃げられないよォ…?!wwwwwwwwww” N:ミズエ、この車両がジャックされていることを本部基地より通達を受信。 ミズエ:はい、はい。 N:マサトは、信号とスピードメーターを同時に見てはにらめっこ。 マサト:早く、早く。…早く!! “何か指示をくれ!!このままだと爆殺される…。” N:時を同じくして、猿池検車場。 ヤマト:ふぅ~、今日も終わったぁ~。 チアキ:“大変大変大変大変大変大変大変…!!!” ヤマト:?!チアキくん?! チアキ:“大変大変大変大変大変大変…!!” ヤマト:だからどうした?!落ち着け! チアキ:JR崩壊の特急車両がジャックされて爆発しそうなんです! しかも、その車両、私たちの停まる駅に絶賛向かっています。 この車両がそこで爆発でも起こしたら…。 テツジ:現在、ジャックされている特急シオンは弭間(びま)駅を通過。我々の車両が停まる栗田(くりた)駅まではあと10分! “このままだと、平鉄のお客様は勿論ですが、駅ごと吹っ飛んで大惨事になります!” ヤマト:私たちには関係ないだろう。 チアキ:平鉄産業の社長、現在は栗田駅のホテルで会合中ですよ?!見殺しにするっているのですか?! ヤマト:ん? !!! “ヤバイ!忘れてた!!!!!” (社長は何としてでも助けないと…) マリナ:うふふ♡ み~んなパニック状態。このシーン、いつ見ても最高ね。興奮してきたわ♡ あとは、ヒスケに報告ね。 N:マリナ、ヒスケに連絡。 マリナ:ヒスケ?タイマーははとっくに起動させているわよ ヒスケ:マリナか、知ってるよw なぁに。すぐに爆発させてもらうから。 “ド派手なバースデー”ってね♪ マリナ:貴方、もしかして私の事好きなの? ヒスケ:あぁ、そうとも。ここまで一緒に行動するうちにさ、素敵な女性だなって思えてさ。それに、今日はキミの誕生日。ハラハラドキドキなのも、案外悪くはないでしょ? マリナ:それもそうね♪ 誕生日、祝ってくれてありがとう。 ヒスケ:まだメインじゃないけどな! N:その頃、シオンの車内では…。 乗客1:爆弾だぁ?!冗談じゃない!!! 乗客2:う、うぅ…。 (何で?何でこのタイミングなの?!) 乗客3:おい!妊婦さんが陣痛を迎えちまったよ!どうしてくれるんだよ!! ミズエ:皆さん、おちついて! 乗客3:おい!落ち着いてられっかってんだよ!!冗談じゃない!! 乗客1:神様神様…。 ミズエ:お客様、この先カーブに入ります。手すりや座席に座って下さい。 (※焦っている感じで) 乗客4:ふぅ~。スッキリした。 N:車両が規定測度よりもかなり速い速度でカーブに突入。車両の揺れも大きい。 乗客4:あ、足下…! “ヤベ!!” (※爆発音のSEがあれば流すこと。可能な限り、連続で。 ドカドカドカドカドカ~ん!! という感じで) N:シオン、大爆発。とある乗客が足元をすくわれて体勢を崩し倒れた結果、スイッチがONとなってしまった。 “全員死亡” ハルカ:あ…、シオンが…。 信号を受信できません。応答も何もできません…。 ヒスケ:残念だったねぇ~www 爆発しちゃった♪ いやぁ~、こりゃ愉快なこった♪ ハルカ:…!!! ヒスケ:まぁまぁ、そう怒るなって。 今からそっちに向かうからさ♪ケーキか何か持ってこようか? wwwwwwwwwww ハルカ:…(泣) マリナ:あら、爆発してしまったのね。サプライズだわ。 ヒスケ:こんな誕生祝もたまにはいいだろ? それはさておき、今からNR崩壊の本部に行くぞ。忘れ物するなよ。 マリナ:わかったわ。“ホテル”の手配もお願いね? ヒスケ:わかっとる。 N:このニュースは日本、いや、世界を震撼させた。 どこもかしこも速報で持ち切りだ。 ナカダ:速報です。午後10時32分頃、NR崩壊の特急車両が突如爆発しました。現場は板津(いたつ)・簀子(すのこ)間のカーブだということです。この事故で、乗客と乗務員の全員が亡くなってしまったということです。 現場にはレイさんがいるようです。呼んでみましょう。 “レイさん” レイ:はい。こちら、先程の爆発事故現場から東へ2.5kmほど離れた地点よりお伝えします。今日の夜10時32分頃、突如としてNR崩壊の車両が爆発事故を起こしました。現場はやや急なカーブとなっていて、夜間ということもあり爆発の鎮火作業にかなり手間取っています。この事故で、乗客乗員の合計305名が帰らぬ人となってしまいました。爆発の原因ですが、消火中に爆発物らしきものの小さな破片を見つけたということで、何者かによるテロと思われております。 今後、警察・消防・NR崩壊がこの事故の調査を進める予定となっており、国土交通省や警察庁も合流する予定だそうです。 ナカダ:レイさん? レイ:はい。 ナカダ:事故前に、車両に異常は何かあったのですか?異物の付着やら車両の整備不良やら、そういったものはなかったのですか? レイ:一昨日に点検をしたそうでして、罅(ひび)割れや劣化は見られず“異常なし”だったそうです。事故前も何の問題なく走れていたそうで走行中も異常は感じられなかったそうです。 ナカダ:ありがとうございます。引き続き、リポート、お願いします。 レイ:はい。 ヒスケ:さぁ~て、着いた着いた♪ マリナ:これでバレないわね。 ヒスケ:皆さん、お疲れ様です。 マリナ:差し入れ持ってきました。よろしければつまんでくださいね♡ タカシ:…。 N:2人は例の場所へ。 ハルカ:!! ヒスケ:やぁやぁ、お勤めご苦労。 ハルカ:あなたたち!!! マリナ:そうよ。私たちなの。 “あの時の恨みを晴らしにね…。”(※恐怖をあおる感じで) ヒスケ:“我々は忘れない。あの時のNRの対応。俺たちの両親が消えたその時を。” N:ここからは、ヒスケとマリナの回想。当時、ヒスケは小学校中学年。電車に興味があり、父や母と鉄旅(てつたび)をするのが大好きだった。 エイジ:ヒスケ!ママと2人で出かけてくるからな。留守番、頼むよ。 モモ:何か買ってくるから、待っててね♪ ヒスケ(子供):は~い。 ヒスケ:その後、やけに2人の帰りが遅いと思ってテレビのニュースをつけたら、父も母も亡き姿となっていた。 レイ:ニュースをお伝えします。今日の午後4時56分頃、松家(まつか)駅で人身事故が発生し、2人が犠牲となってしまいました。亡くなったのは綾木(あやき)エイジさんと綾木モモさん。現場の松家駅では帰宅ラッシュでホームが混雑しており、NR崩壊の駅スタッフが2人を何らかの拍子(ひょうし)で誤って押してしまい、通過した回送電車に轢(ひ)かれてしまったとのことです。 ヒスケ(子供):…。 ヒスケ:その後、会社から話を聞いた。 “全てうそだった” 何らかの拍子、ではない。“わざと”押したのだ。 それでも大手鉄道会社か!人の命を奪っては嘘でその場しのぎ。 腐ったもんだぜ。 お嬢ちゃんには知らないかもだが、黒歴史はかなり深いぜ?ココ。 マリナ:私は、両親がNR崩壊での社内恋愛を機に結婚したの。ここにも何回か入らせてもらったわ。 ダイキ:マリナ。どうだ?ここが通信基地だぞ! すごいよな! マリナ(子供):うん!カッコイイ!! ヤヨイ:普段は入れないんだけどね。私が相談してみたら、4分くらいならOKってでたわ。あまり近くまでは行けないけどごめんね。 マリナ(子供):すごいなぁ…☆ (※目を輝かせています) マリナ:その後、ヒスケの両親が亡くなった事故が起こった。真犯人は後に捕まったけど、私の両親が濡れ衣を着させられた。冤罪だった。 HQ(エイチキュー)が責任逃れのためにスケープゴートに仕立てられた。それを苦にして両親は心中(しんじゅう)した。私が学校から帰ってきたら遺体がリビングにあった。相当苦しんでいたに違いなかった。 ヒスケ:…つうこった。 N:警備員のタカシ、突入。 タカシ:そこを動くな! ヒスケ:おっと!! そっちこそ動くんじゃねぇよ?動いたら、このハルカの命は無い。 N:ヒスケ、ハルカを人質に取る。手にはハンドガン。 そして、マリナは両手にサブマシンガンを装備し銃口をタカシに向ける。 マリナ:警察を突入させても無駄よ?すぐに彼女の命が消えるだけよ。 タカシ:君たちがこの会社に因縁を持っていることはよくわかった。私が謝る。 “本当に、申し訳なかった” ヒスケ:“今謝ってもおせぇんだよ!このクソが! 俺たちの失われた時間を返してくれよ!!!!!!” (※ガチギレ状態で演技を) マリナ:…あ、…あんたたちの罪、そう軽いものじゃないのよ? 簡単に謝られても許すわけないんだから。 “今でも呪ってるんだから…” タカシ:…あぁ、わかった。呪いたいならどうぞ呪ってくれ。反対はしない。 そして、 “もう抵抗はしない” (※銃の射撃音) N:タカシが拳銃を地面に置こうとした瞬間にハルカはヒスケの銃でヘッドショット。即死。また、マリナはタカシを射殺。 テツジ:さて、間もなく駅に到着っと。 (※ピッピッピ、ピピピピピピピ…、とアラーム音。) N:突然聞こえては早くなるアラーム音。 テツジ:…まさか。 (※爆発音) N:平鉄で、突然の車両爆発。駅もあっという間に火の海に。 マリナ:“あなた” 平鉄の車両に設置していた爆弾が爆発したわよ。駅ごとボロボロになったようね。 ヒスケ:“悲しみは悲しみを呼ぶ” 負のスパイラルってわけさ。終わりなんてない。 ユカリ:“あなたたち、そこを動かないで。” N:振り向く2人。 “射殺される2人” ユカリ:タカシさん…、ハルカさん…。 “私は、私は…。” N:その場で倒れこむユカリ。犯人を射殺してしまったことによる罪悪感とこれでよかったのかという結果に対する懐疑(かいぎ)で頭がいっぱいいっぱいだった。 ユカリ:私、わたし。ワタシ… N:翌日は、この一件でワイドショーやニュースが大盛り上がり。 ナカダ:ニュースをお伝えします。昨夜、ついに鉄道車両の爆弾魔が判明しました。 犯人は会社員の“綾木陽介(あやきひすけ)”28歳と同じく会社員の“戸田真里菜(とだまりな)30歳”。2人は駆け付けた警察官によって射殺されました。また、その際、人質となっていたNR崩壊の社員である“金井晴夏(かないはるか)”さん27歳が綾木容疑者によって射殺されてしまったとのことです。 事件を起こしたきっかけに関しては、防犯カメラの映像解析によると“NR崩壊に対する恨みを晴らすため”だそうです。また、同日に発生した平鉄の爆発事故の犯人も同じとのことです。 警察官は、さらに防犯カメラの映像等を調査して詳しい状況を明らかにしていく方針です。 チアキ:…。 テツジさん…。 ヤマト:チアキさん…。 (俺も、あの時に違和感に気付いて車両の操作を止めるよう指示していたら…。) チアキ:ヤマトさん…。 わたし、どうすればいいのでしょうか? ヤマト:テツジさんを弔うことが一番だ。 それと、この事故の犠牲者になってしまった方々も弔うことだ。 当分はこの路線は折り返し運転をしたり運休したりでかなりの影響を受けるのは間違いない。その間にチアキさんは落ち着くといい。こっちで上司には報告してある。 あちらからも、“落ち着くためにも休むと良い”って言われたから従うといい。 なぁに、何かあればこちらからも支援はするさ。 チアキ:…あ、ありがとうございます。 N:子供の頃のトラウマは、そう易々と消えるものではない。大人になっても引きずるものだ。悲しみや苦しみはまた別の悲しみや苦しみを生む。このスパイラルを止めるためには我々に何が必要なのか? 永遠の人間への課題なのかもしれない。 ~完~ キーワード:シリアス・9人・男5・女4

  • 『雪の華が咲く国』作者:Natal

    これはとある国ができる前の話さ。 この地域は、それはそれは豊かな地域だったそうな……。 森には、エルフ達が、水辺にはニンフ達がいたそうな……。 人間もいない平和な地域だった。 しかし……。 そんな平和は、長く続かなかったのさ。人間が攻め入ってきた……。 妖精だった彼女たちは、何もできることは出来なかった。 『ただ1人を覗いて』な。 そのエルフは、それはそれは美しい人で…皆に慕われていた。 そのエルフの名は『ルーフ』 ルーフは、1人で数万人の軍隊と戦った。得意な『魔術』を使って……。 しかし、人間もヤワじゃなかった。豊かな地域は荒れ果てていき…… 綺麗だった水辺も汚れていった。 窮地に陥った彼女は、『禁断の魔術』を使ったんだ。 それは同時に、己の肉体をも滅ぼす程の危険な行為だった。 その魔術を使い、軍隊をもろとも……醜い魔獣に変え…森の奥深く…… 奈落の底に追い出したそうな…。 こうして、戦いを終えたルーフは…… 空に舞い上がり、雪の結晶と共にこの地域に『冬』をもたらした。 彼女は、雪になったのだ。 雪は地域全体を包み込み、『永遠の雪』を降らせるようにした。 全ては、『人間により穢れた。大好きな地域を浄化させる』ために……。 以降、この地域だけは、永遠に雪が振り続ける国になった。 名も、ルーフの名を取り『ルーフレンス』と名ずけられたそうな。 この国には、ある話がある。 【昔、ルーフには正反対の魔術【炎】を扱う『双子の妹』いた。 その妹は姉の意志を継ぎ、この国を守り続けている……。 妹は、エルフやニンフ達に魔術を教えた。 そして、人間には負けない…魔術に長けた国を作り上げた。】と。 その妹の名は、【ハーネ】。 彼女もまた、強いエルフだったそうだよ。 永遠の雪国【ルーフレンス】。今でも雪が振り続ける国……。 とても興味深いと言ったところかな。 Fin キーワード:ファンタジー・1人・不問1 【Natalの台本集】→https://writening.net/page?K7rDDA

  • 『紅い靴』作者:Natal

    【登場人物】 香織(かおり)・・・女 母・・・女 祖母・・・女 後輩・・・男 先生・・・男 マネージャー・・・男 【ストーリー】 『決して赤い靴を履いてはいけないよ。』 〘香織(かおり)の声〙 〘幼少期の時…最期に言った、母の言葉。あの言葉の意味を知っていたら…私はこうなることはなかったのだろうか…。これは私の身に起きた出来事。〙 香織『…お母さん、具合どう?』 母『えぇ…。』 香織『…お母さん、私っ…ダンサーにどうしてもなりたい…。ダンサーになってお母さんの病気を治せる治療代を…』 母『香織。…ダンサーは辞めなさい。』 香織『でも私っ…!!』 母『貴女を…あの世界には出したくはないの…。お母さんの最期の願いよ…。』 香織『…お母さん…。』 母『…どうしてもなりたいのなら、【赤い靴】はもう諦めて欲しい…。』 香織『……………わかった。』 母『…いい子ね…。』 〘香織の声〙 〘母は優しい笑みを浮かべながら、母は息を引き取った。けど、私は【嘘】をついてしまった。【赤い靴】の事だ。私は赤い物に異常な執着があった。赤い服、赤い帽子……赤い靴は特に憧れていたものだった。〙 祖母『…香織や。ほんとにそれを履いて行くのかい?』 香織『うん。これを履いてる時が、1番調子がいいの。』 祖母『でもその靴は、履いたらダメだと……。』 香織『私が履きたいんだからいいでしょ!!』 祖母『………わかったよ。』 〘香織の声〙 〘私は大好きな赤い靴を履いて、生まれ育った町を出ていった。そして都会に出てダンサーなるべく頑張って来た。〙 香織『貴女!!どうしてそこを間違えるの!?』 後輩『すみません。すいません。』 香織『なんで貴女がセンターなのかしら!腸が煮えくり返るわ!!』 先生『香織、そこまでにしなさい。あまりにも厳しすぎるぞ。』 香織『先生は黙っててください!!これは私達の問題です!』 先生『…香織、君は今日から来なくていいよ。』 香織『えっ!?どうしてですか!私が厳しすぎるからですか!?』 先生『…とりあえず出ていってくれ。』 〘香織の声〙 〘あんな場所、こっちから辞めてやる。先生は結局、後輩が可愛いのよ…。そういいながらお気に入りの赤い靴を履いて帰る。もう、ボロボロになってきた赤い靴を私は履き続けた。けどある日、悲劇が起きた。〙 香織『…私がセンターですか!?』 マネージャー『そうよ!あの大舞台の主役に選ばれたのよ!』 香織『やった……これで…これで私は…楽になれる!』 〘香織の声〙 〘ようやくセンターを取った。センターを取るために、嫌なことは全てやって来た…それとはもうおさらばよ…そう思っていたのに……。〙 『君が悪いんだっ…君が全て悪いんだ!!俺を俺をこんな気持ちにさせたお前が……!!!』 香織『貴方は誰!?私は貴方のことなんて知らないわ…!!誰かっ、誰か助けて…っ!!?』 〘香織の声〙 〘あの時、母の声に耳を傾けていれば……後輩に優しくしていれば…嫌なことをやらなければ……こんな風にならなかったのかな…?私は赤に染まりながら命を落とす……大好きな紅い色に囲まれるなんて…私は幸せものだわ。〙 Fin キーワード:シリアス・6人・男3・女3・Natal

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