子供の頃に読んでくれた【あるお話】
あの話は、実は本当だったんじゃないかって思ったんだ。
なぜなら、俺の目の前には……【2匹の狼】と【魔女】が居たんだ。
【昔、魔女が【人間夫婦】を殺し、その【子供】を魔女が連れ去った。その子供は魔女に食べられた。】
俺が聞いた昔話は、そんな感じだったと思う。
だから、最初は怖かったんだ。魔女に食われるんじゃないかって……。
でも、何かが違っていたんだ。
魔女の住処に通された途端、2人の銀髪兄弟によって風呂に入れられ…、
食事も用意された。
オマケに、赤ん坊の世話をさせられた。
あれ?何かが違う……こんなに優しい人だったっけ?
いや、もしかしたら肥えさせたら食べる気なんだ……。
次の日、俺は魔女と一緒に薬の作り方を教わった。何度も何度も……。
この日も何も無かった。それから何十年も経った。
俺は医者になった。
医者になった俺は、貧しくて治療が出来ない人達を治して行った。
その頃から、あの人達には会えなくなっていた。探しても探しても……
あの住処が見つからなかった。
あの人達は、今どうしているのだろうか。
Fin
キーワード:ファンタジー・1人・男1
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