これはとある国ができる前の話さ。
この地域は、それはそれは豊かな地域だったそうな……。
森には、エルフ達が、水辺にはニンフ達がいたそうな……。
人間もいない平和な地域だった。
しかし……。
そんな平和は、長く続かなかったのさ。人間が攻め入ってきた……。
妖精だった彼女たちは、何もできることは出来なかった。
『ただ1人を覗いて』な。
そのエルフは、それはそれは美しい人で…皆に慕われていた。
そのエルフの名は『ルーフ』
ルーフは、1人で数万人の軍隊と戦った。得意な『魔術』を使って……。
しかし、人間もヤワじゃなかった。豊かな地域は荒れ果てていき……
綺麗だった水辺も汚れていった。
窮地に陥った彼女は、『禁断の魔術』を使ったんだ。
それは同時に、己の肉体をも滅ぼす程の危険な行為だった。
その魔術を使い、軍隊をもろとも……醜い魔獣に変え…森の奥深く……
奈落の底に追い出したそうな…。
こうして、戦いを終えたルーフは……
空に舞い上がり、雪の結晶と共にこの地域に『冬』をもたらした。
彼女は、雪になったのだ。
雪は地域全体を包み込み、『永遠の雪』を降らせるようにした。
全ては、『人間により穢れた。大好きな地域を浄化させる』ために……。
以降、この地域だけは、永遠に雪が振り続ける国になった。
名も、ルーフの名を取り『ルーフレンス』と名ずけられたそうな。
この国には、ある話がある。
【昔、ルーフには正反対の魔術【炎】を扱う『双子の妹』いた。
その妹は姉の意志を継ぎ、この国を守り続けている……。
妹は、エルフやニンフ達に魔術を教えた。
そして、人間には負けない…魔術に長けた国を作り上げた。】と。
その妹の名は、【ハーネ】。
彼女もまた、強いエルフだったそうだよ。
永遠の雪国【ルーフレンス】。今でも雪が振り続ける国……。
とても興味深いと言ったところかな。
Fin
キーワード:ファンタジー・1人・不問1
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