~登場人物~
♂⤑1
♀⤑1
✰︎楠本 翔真(くすもと しょうま)(♂)『49』
高校3年生・彩花と幼なじみ
✰︎須藤 彩花(すどう あやか)(♀)『42』
高校3年生・翔真と幼なじみ…
『』⤑セリフ数
~記号説明~
(N)⤑ナレーション
所要時間⤑約10分
【物語START】
~翔真の家にて~
楠本 翔真
「なぁ、彩花。」
須藤 彩花
「何?翔真。」
楠本 翔真
「もうすぐ卒業だなー。」
須藤 彩花
「そうだねー。」
楠本 翔真
「実感ねぇなー。」
須藤 彩花
「そうだねー。」
楠本 翔真
「…暇だなー。」
須藤 彩花
「そうだねー。」
楠本 翔真
「…ってお前さっきから『そうだねー。』しか言ってねえじゃねぇかよ。」
須藤 彩花
「そうだねー。」
楠本 翔真
「それはもういいよ!」
須藤 彩花
「…ねぇ、私たち寂しくない?」
楠本 翔真
「いきなりなんだよ。」
須藤 彩花
「花の高校生活一度も恋愛してないんだよ?」
楠本 翔真
「んじゃ俺と付き合う?」
須藤 彩花
「な、何冗談言ってんのよ!!
わ、私帰る!!」
楠本 翔真
「ちょっ彩花!!」
~彩花部屋から出ていく~
楠本 翔真
「…冗談じゃ、ないんだけどな…(ボソッ」
楠本 翔真(N)
『俺は楠本 翔真(くすもと しょうま)。
彩花とは同い年で幼なじみだ。
俺は小さい頃からずっと彩花と一緒にいた。
どこに行くにも一緒で、中学高校も自然と同じ学校になった。
そして、ずっと一緒にいる中で、俺は彩花を好きになっていた。
でも、今の関係を壊したくない…その気持ちが大きく、今まで告白に踏み切れなかった。』
楠本 翔真
「…ってかさっき、シンプルに告白しちまったよな?
彩花は冗談だと思ったみたいだけど。
はぁ…もう、1回言ったら後には引けねぇ…
卒業式で彩花にちゃんと告白しよう。
…だったらもう今のうちに卒業式の後空けといてくれって連絡入れとくか。」
~彩花にメッセージを送信する~
~彩花のスマホの通知音がなる~
楠本 翔真
「あれっあいつスマホ置き忘れてんじゃん。
届けに行ってやるか。」
~彩花の家のチャイムを鳴らす~
須藤 彩花(インターホン越し)
「はーい。」
楠本 翔真
「俺だけど、お前俺の部屋にスマホ置きっぱなしだったぞ。」
須藤 彩花(インターホン越し)
「えっ!?ほんと!?
今玄関行くね!!」
~少ししてドアが開く~
須藤 彩花
「翔真ごめん!
持ってきてくれてありがとう!」
楠本 翔真
「ほんとお前昔っからそそっかしいよな。(笑」
須藤 彩花
「う、うるさい!!」
楠本 翔真
「ほいスマホ。」
須藤 彩花
「ありがとう!
…翔真どうしたの?」
楠本 翔真
「…あのさ、卒業式の後予定ってある?」
須藤 彩花
「いや、特にないけど。」
楠本 翔真
「そっか。
ならさ、卒業式の後空けといてくれね?」
須藤 彩花
「う、うん、いいけどどうしたの?」
楠本 翔真
「いや、高校生活最後じゃん?
んで終わる前に行きたい場所があるんだよね。
そこに彩花も付き合って欲しくてさ。」
須藤 彩花
「行きたい場所?
私で良ければ付き合うよ!」
楠本 翔真
「おっまじか!さんきゅ!
じゃあ卒業式後校門前で!」
須藤 彩花
「おっけい!」
~卒業式当日~
楠本 翔真
「ふぅ…とうとうこの日がきた…
あの思い出の場所で俺はあいつに告白をする…
うぅ…緊張すんな〜。」
須藤 彩花
「翔真おはよう!」
楠本 翔真
「うおっ!彩花か、おはよう。」
須藤 彩花
「何びっくりしてんのよ(笑」
楠本 翔真
「ちょっと考え事してたんだよ。」
須藤 彩花
「えっ何考えてたの?
気になるなー。(ニヤニヤ」
楠本 翔真
「何ニヤニヤしてんだよ。」
須藤 彩花
「いやーエッチなことでも考えてたんじゃないかなーって(笑」
楠本 翔真
「んなわけないだろ!!」
須藤 彩花
「冗談冗談(笑
ほら早く学校行こう!」
楠本 翔真(N)
『こいつはいつもこんな調子だ。
だけど、そんなところが俺は好きだ。
彩花と一緒にいると、辛いことも忘れられる。
これからも俺はずっとあいつと一緒にいたい。
幼なじみとしてではなく、恋人として…』
~卒業式後~
楠本 翔真
「おいお前何泣いてんだよ(笑
イケメンが台無しだぞー(笑
卒業は高校生活の終わりだが、俺たちの友情はこれからもずっと続くんだ。
だからそんなに泣くな。
会えなくなるわけじゃない、いつでも遊びに誘ってくれ!
ああ、んじゃ元気でな!」(友達と話している)
楠本 翔真
「…よしっ校門前に行くか。」
~校門前~
須藤 彩花
「あっ翔真!」
楠本 翔真
「彩花ごめん待たせた!」
須藤 彩花
「ううん大丈夫だよ。
翔真友達多いもんね〜。
ほんと人気者だね(笑」
楠本 翔真
「それは彩花もだろ(笑
…んじゃ行くか。」
須藤 彩花
「あっねぇ、どこに行くの?」
楠本 翔真
「着くまでの秘密。」
須藤 彩花
「えーケチー。」
~目的地到着~
楠本 翔真
「よしっ着いた。」
須藤 彩花
「ここって…」
楠本 翔真
「この場所覚えてるか?」
須藤 彩花
「うん、覚えてる。
この丘の上の公園、子供の頃よく一緒に来てた。」
楠本 翔真
「そうそう。
よく一緒に遊んだよな。」
須藤 彩花
「懐かしい…あの時はほんと、楽しかったなー。」
楠本 翔真
「なっ!
…あのさ、今日彩花に付き合ってもらったのは、この思い出の場所で、お前に伝えたい事があるからなんだ。」
須藤 彩花
「伝えたい事?」
楠本 翔真
「…彩花。」
須藤 彩花
「は、はい」
楠本 翔真
「(深呼吸)
俺は、お前のことが好きだ。」
須藤 彩花
「…へっ?」
楠本 翔真
「小さい頃からずっと好きだった。
お前の明るくて元気なところ、ちょっと危なっかしいところ、全部が好きだ。」
須藤 彩花
「…翔真。」
楠本 翔真
「…彩花、俺と、付き合って下さい!!」
須藤 彩花
「…はい。
こちらこそ、よろしくお願いします!!」
楠本 翔真
「…へっ?
い、いいの?」
須藤 彩花
「…う、うん…」
楠本 翔真
「…や、やった…
よ、良かった…(グスッ」
須藤 彩花
「翔真!?」
楠本 翔真
「ごめん…嬉しすぎて…(グスッ」
須藤 彩花
「ふふっ(笑」
楠本 翔真
「な、なんだよ。」
須藤 彩花
「なーんも?(笑
可愛いなーって思っただけ(笑」
楠本 翔真
「か、可愛くねぇよ!
可愛いのはお前だろ。」
須藤 彩花
「ちょっ!なんでそんな事さらっと言うの!?」
楠本 翔真
「あはは!(笑
照れた?(笑」
須藤 彩花
「う、うるさい!」
楠本 翔真
「あはは!(笑
ほんと可愛いな(笑」
須藤 彩花
「うぅ…」
楠本 翔真
「彩花、これからもよろしくな。」
須藤 彩花
「うん、こちらこそよろしく。」
楠本 翔真(N)
『こうして俺たちは付き合うことになった。
思い出の場所にまた1つ思い出が増えた。
大学はお互い、自分のやりたいことの為に別の学校に進んだ。
離れ離れになったけど、不思議と寂しくはなかった。
そして、大学を卒業し社会人になった今、あの丘の上の公園で、また1つ思い出が増えようとしていた。』
楠本 翔真
「彩花、俺と…」
END
キーワード:恋愛・学園・幼馴染・2人・男1・女1
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