【登場人物】
華(はな)・・・女
隆志(りゅうじ)・・・男
【ストーリー】
[華の声]
[なんでこんな事になっちゃったんだろうね?何処かで間違えたのかな?]
華『…ふぁぁぁ………。……おはよう…って居ないか。』
[華の声]
[隆志(りゅうじ)と別れてから、いつの間にか数日が経った。ほんとにいつも間にか……。]
華『…もう私には関係ないし。さぁて、起きよう!』
[華の声]
[朝の支度をしてると、1本の電話が掛かってきた。この着メロは……]
華『…もしもし。』
隆志『…久しぶり、元気?』
華『うん。』
隆志『…あのさ、よかったらさ…今から会わない?』
華『……なんで?』
隆志『急に…会いたくなった。』
華『……っ。』
[華の声]
[この声聞いてると、いつも心が揺らぐ。本当は電話なんて出たくない。けど…
別れた彼の電話番号残してるのは…何かあんのかな?]
隆志『…お待たせ、待った?』
華『…ううん、大丈夫…。』
隆志『…行こっか。華。』
華『…相変わらず、ぎこちないね。隆志は。』
隆志『相変わらず、さっぱりしてるな…華は。』
[華の声]
[…こんな関係、本当は嫌なんだ。それなのに、別れてからずっとこれだ。それに隆志には新しい彼女もいる。それなのに、なんで……]
隆志『…はい、ホットコーヒー。』
華『ありがとう…。』
隆志『…華はさ、最近どうなの?』
華『いつも通りだよ…変わらない。』
隆志『…そっか…。』
華『…隆志は?新しい彼女さんと仲良くしてる?』
隆志『まぁな、でもなかなか進展がなくてさ……。』
華『相変わらずだね。』
隆志『…そうだな…(苦笑)』
[華の声]
[…なんだろう。このモヤモヤは……ほんとに…自分が嫌だ。]
隆志『…華。』
華『なに?』
隆志『…また悩んでるんだろ?表情が硬いよ。』
華『……っ。』
隆志『…久しぶりに会ったんだから、なんか言うことがあったんだろ?』
[華の声]
[そうだ…私は、彼に…隆志に言わないといけない。大事な事を……。]
華『…隆志…!私…私は…!!』
[華の声]
[今なら、今なら言える!!]
華『…私は、貴方の事が好きでした!貴方の不器用な所も全部……!!』
隆志『うん。』
華『でも…今は…!あなたのことは……大っ嫌いです!!あの時、この言葉を言わなかったから、今の関係が続いてるんだ…だから……だから……。』
[華の声]
[あれっ……なんでだろ…涙が止まらない。ちゃんと伝えたのに…なんで……。]
隆志『…ありがとう、俺も…。【大っ嫌い】でした。』
華『…うぁぁぁ……!』
隆志『ちゃんと伝えられたね。偉いね、華は……。』
[華の声]
[そういった隆志の手は、とても暖かった。優しい人の手だ……。私は、全部好きだったんだ……彼の事が…そう思うと、また涙が止まらなくなった。]
隆志『…落ち着いた?』
華『ありがとう、隆志。』
隆志『どういたしまして。』
華『…私、帰るね。』
隆志『俺も彼女の所に帰るわ。』
華『…バイバイ、隆志。もう二度と会わないでね。』
隆志『…あぁ、バイバイ。』
[華の声]
[こうして、私達は別れた。もう会うことはない。お互い別の道に行ったんだ。これでおしまい。それで、これから新しい生活がはじまる。]
Fin
キーワード:恋愛・感動・2人・男1・女1・Natal
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