『やぁ……君はぁ……迷子かい?』
突然…誰かに話しかけられた、低くくも澄んだ声が聞こえてきた。
僕は答えないまま、夜道を進んでいく。
声は、また僕に話しかけてくる。酷く優しい声で…
『僕も迷子なんだよ……一緒に出口を探そうよ……』って……。
怖いっ………怖いよ……。早く…早く帰らなきゃ……。
その声は、徐々に……僕に近づいてくる……。
早く帰らなきゃ………捕まっちゃう……。
【人狼】に捕まる前に……早く帰らなきゃ……!!
僕は、夜道を進んでいく……追いつかれないように………早く!!
……後ろから肩を叩かれる。
恐る恐る……後ろを振り向いた。後ろにいたのは………
『なんだ、影か………良かっ……た…………。』
『……ツカマエタ……』
その後、誰も彼の姿を見ていない。
Fin
キーワード:狂気・ホラー・1人・男1
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