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『傷み』作者:すがの ひろふみ

【登場人物】

男子

女子

モブ(男女どちらでも可)


【ストーリー】

ー生きたくない…

そう思っても自分で命を落とせない…

モブ「あれは仕方なかったんだよ…」

ーまた始まった…もうほっといてくれないかな…

モブ「あなたが助かっただけでも奇跡だったんだよ…」

ーほんとやめてほしい…

何もわかってないくせに…

奇跡だなんて…

そんな言葉をかけないでほしい…

あれは…私のせいだから…

あれは…私の罪だから…

・・・

・・

男子「やぁーっと終わったよ!なぁなぁ!この後飯食い行かね?」

女子「あんた授業寝てただけじゃん…」

男子「寝てても腹は減るんだよ!な!〇〇!」

女子「〇〇〜?流されちゃダメよ〜?そしてこいつにノート見せちゃダメよ〜?絶対後で頼み込んでくるはずだからさ〜」

男子「ちょ!?おい!なんでお前がそんな事言うんだよ!」

〇〇「あはは…」

ー私はこの2人との時間が好きだった…

でもあの時…

女子「そういえば…あんた進路調査出したの?」

男子「ん〜?用紙無くした!」

女子「…はぁ…全く」

男子「そう言ってるお前はどうなんだよ!」

女子「私?私はとっくに出したわよ?」

男子「だろーなぁ…お前は昔からなりたいなりたい言ってたもんなぁ」

女子「そう言うあんたもさぁ…」

(男子と女子の夢についてのアドリブ…小さめの声で)

(アドリブ中に心情を読む)

ー何も代わり映えしない帰り道

私たちはいつも通り3人で帰ってた…何気ないこんな毎日がずっと続くと思ってた…

女子「そんなんだから先生達に見捨てられんのよ…」

男子「あ!?何言ってんの!?俺はちょー先生に頼られるぜ!?教材重いから手伝って〜とか、荷物整理手伝って〜とか!」

女子「…それ、いい様に使われてるだけじゃないの…」

〇〇(進路かぁ〜…私もまだだなぁ…私は何になりたいんだろ…)

ーそんな事を考えてた…

2人の話を聞いていたけど…

私は周りを見ていなかった…

だから…気が付かなかった…

…信号が…赤だった事に

男子「ちょ!?おいっ!」

女子「〇〇っ!」

・・・

・・

ー 一瞬の出来事だった…

最初は何が起こったのか全く分からなかった

〇〇「いっっ!」

ー痛みに顔が歪む

そして意識がハッキリしてきた

…周りを見渡してみると…

〇〇「…えっ?」

ー血だらけの男女が倒れている

その2人を…私はよく知ってる…

だって…さっきまで一緒だったから…

男子「…よぉ…〇〇…無事か?」

ー男子が笑顔を作りながら言ってくる

女子「〇〇…大丈夫?…ケガ…して…ない?」

ー女子が苦しそうに言ってくる

〇〇「私は大丈夫だよ!でも2人が…待ってて!

すぐ救急車を…男子「〇〇が無事で良かったわ…」

女子「ほんと…良かっ…た…」

ー2人は笑っていた…

・・・

・・

ー私は腕の骨折だけですんだ…

でも2人は…

モブ「まるで…二人があなたを助けたみたい…」

ー違う…私は…2人に助けられたんじゃない…

私が…2人を殺したんだ…

2人には夢があったのを私は知ってる…

その2人を…夢を持たない私が殺したんだ…

モブ「だからね?そんな今にも死にそうな顔しないで?2人に胸を張って生きてけるよう頑張ろ?」

ーそう言って××(彼or彼女)は喧騒の中に消えてった…

〇〇「…2人の分まで…か…」

ーそう呟いても何も思わない…

何も感じない…

〇〇「…なんで…私は生きてるの…」

ーこの悩みは一生消えないだろう…

〇〇「なんで私は…」

ーこの罪悪感は一生消えないだろう…

〇〇「なんで…私…は…」

ー私は…どうしたいんだろう…


【キーワード】4人・男1・女2・不問1・シリアス

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