【登場人物】
暁(さとる)・・・男
将也(まさや)・・・男
キャスター・・・女
【ストーリー】
[キャスターの声]
[ニュースをお伝え致します。1年まで及んだ【雨宮高(あまみやこう)女子高生殺人事件】に進展(しんてん)がありました。警察によると…………。]
暁(さとる)『…ちっ、あいつ…しくったか。まぁいい、彼奴(あいつ)は捨て駒だ。
俺だと分からなければいいんだからな。だが……』
将也(まさや)『……っ。』
暁『…起きろ。将也…お前の彼女の事件が出てるぞ。いつまで檻(おり)にいるつもりだ?』
将也『うるせぇ……消えろっ……。』
暁『悪いが、それは出来かねないんだよ……。【お前が自覚】しなければな。』
将也『…自覚?…はっ。誰が自覚するかよ……俺はやってない。』
暁『やってない?ほんとにそうか?お前は、彼女のことが好きだったはずだ…。』
将也『確かに彼女を愛していた、愛していたはずなんだ。』
暁『愛していたなら、分かるだろう……?』
将也『…分からない。』
暁『いい加減にしろよ!!……お前は愛していたんだろ…?【殺したい】程に。』
将也『違うっ……俺はっ……。』
暁『いい加減気付けよ……将也。お前は……』
将也『違う!!俺は香織を殺してなんかいない!!』
暁『…ははっ……あはははっ!!…そうだよ、【お前は】殺してない。でも、刺したのは【お前】なんだよ。』
将也『違うっ……違う違う違うっ!!』
暁『じゃあさ……お前のその両手に付いた血は…どうなる?洗い流したって消えない……彼女の返り血を……お前はどう説明するんだ?』
将也『違う……俺はやってない!!』
暁『…わかった。お前がそういうなら……』
将也『やっと分かってくれたか!よかっ………た……グフッ…!!』
暁『お前は【要らない】。』
将也『グフッ…はぁ…はぁ……ゲホッ……!!』
暁『…どうだ刺された気分は?痛いだろ?苦しいだろ?』
将也『……はぁ…はぁ…クソっ…!!』
暁『最期だ、お前に真実を伝えてやるよ。あれな【俺が】やったんだよ。お前の【身体】を使ってな。とどめを刺したのはあの、真琴?ってやつだけどな。』
将也『…貴様ァァァ…!!』
暁『だってよ?【俺達】いつもずっと一緒に居たじゃんか?それなのに、あんな女を【お前】が好きになってよォ……【俺は】不満だったんだよ?』
将也『…香織……っ…すまない……。』
暁『…消えたな。楽しかったぜ…将也、いや…もう1人の【将也(おれ)】。この身体【俺が】有難く使わせてもらうよ。』
将也『……そうは…させるかァァァ!!!』
[キャスターの声]
[続いてのニュースです。昨夜未明、都内某所のマンションの一室で男性の遺体が発見されました。警察は自殺とみて調査を進めています。]
Fin
キーワード:サスペンス・3人・男2・女1・Natal
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