【登場人物】
真緒(まお)・・・男
将也(まさや)・・・男
【ストーリー】
真緒(まお)『さぁ、次は君の番だ。』
〘将也(まさや)の声〙
〘事の始まりは、3時間前まで遡る。真緒がトランプを持ってきたのが事の発端だ。真緒は黒髪の似合うピアスをつけた、今どきって感じのやつ。〙
(ニュースの声)
(続いてのニュースです。昨夜未明、○○市○○区にて、雨宮高校の女子生徒と思われる変死体が発見されました。目撃者によると_____。)
真緒『将也ー。トランプしようぜ。』
将也『あぁ、いいぜ。』
〘将也〙
〘最初は、ただの遊びだったんだ…。〙
真緒『じゃあ、最初はお前からな!』
将也『わかったよ…。』
真緒『…なぁ、お前さ。あの事件テレビで観たか?』
将也『…だからなんだよ。』
真緒『被害者、ここの学校のマドンナだったらしいぜ。』
将也『そうか…。』
真緒『なんだよ、お前。あんなにマドンナにほれてたじゃないか。』
将也『まぁな、でも飽きた。』
真緒『飽きたってなんだよ、まるで物みたいな扱いで言いやがって。』
将也『…つぎ、お前だぞ。』
真緒『おう。』
将也『……っ。』
真緒『…犯人、未だに捕まってないらしいぜ。』
将也『だからなんだよ。』
真緒『犯人、お前なんじゃないの?』
将也『…はっ…?』
真緒『俺、見ちゃったんだよね。お前があの場から逃げた所。』
将也『んなわけ……。』
真緒『目撃者が見たっていう犯人の服装、お前のいつも着てる私服と似てたぜ?』
将也『…どこで見たんだよ。』
真緒『電柱の近くさ、ちょうど出掛けようと思って外出たら、現場からお前が出てきたからさ。』
将也『…っ。』
真緒『図星か?』
将也『…目撃者は、俺だって言ってたのかよ?』
真緒『言ってねぇけど、あんな【ドラゴンが掘られたような】服装。お前しかしないだろ(笑)』
将也『……っ。』
真緒『お前、マドンナに結構惚れ込んでたろ?バレバレだよ?(笑)』
〘将也〙
〘そう言った真緒は、右耳のピアスをいじる。〙
将也『……っ。』
真緒『被害者の身体には、【 】された後があったらしいぜ?』
将也『…認めるよ。俺は【その場に】居たよ。』
真緒『やっぱり、お前がマドンナを…。』
将也『…っ。』
真緒『なんか言えよっ。それか、俺が匿ってくれると思ってんのか?』
将也『…違う……。』
真緒『ここに来て駄々をこねるか??』
将也『…っ。』
真緒『【さぁ、次は君の番だ。】』
将也『…実はな、俺もその事件見たんだよ。』
真緒『犯人が事件のニュース見るのかよ(笑)』
将也『…違うよ。俺は【その場に】居たんだよ。』
真緒『…はっ?』
将也『なんでお前、俺の私服知ってるの?俺ら、今日が初めてだろ?』
真緒『…だって、俺ら【友達】だろ?』
将也『だったら、なんで俺が【ドラゴンが掘られたような服】を着てるって知ってるの?あの服、お前に見せたことないぞ?』
真緒『だって、ニュースで……』
将也『ニュースには、そんな事言ってなかったぞ?犯人は【黒髪に右耳にピアスをしていた】って事しか言われてない。』
真緒『何が言いたいんだよ…!』
将也『お前、マドンナから好み聞いたんだろ?【黒髪に右耳にピアスを開けてる人が好き】って……。』
真緒『何が言いたいんだよ!!』
将也『俺が目撃した犯人、お前に似てんだよね。』
真緒『そ、そんなやつはいっぱいいるだろ…!!』
将也『まぁな、でも…その癖だけは変わらないよな……【右耳のピアスを触る癖】。』
真緒『こっ、これはピアス開けたばっかりだから…気になってるだけだよ。』
将也『でもそのピアス。俺…見たことあるよ。』
真緒『…?』
将也『そのピアス、昨日…マドンナがしてたピアスと同じだよね?』
真緒『気の所為じゃないか?』
将也『気の所為じゃないよ、だって……それ…【俺があげたやつだから】』
真緒『っ!?』
将也『知らなかった?俺、彼女と【付き合ってたから】』
真緒『俺、そんな事聞いてない…』
将也『そりゃそうだよ。【わざと】言わなかったんだから。』
真緒『なんだよ、それ……。』
将也『彼女から前から聞いてたんだよね。【ストーカー】に困ってるって…。』
真緒『……っ。』
将也『その顔、どうやら知らなかったみたいだね。』
真緒『……。』
将也『一か八かで話してみたけど、やっぱりな。』
真緒『……。』
将也『…さぁ、君の番だよ?』
真緒『……負けだ。』
将也『…じゃあ、行こうか。【裁判所】に。』
真緒『……。』
〘将也〙
〘本当はただの【遊び】のはずだった。けど…これは【ゲーム】だったんだ。
やっと……ゲームに決着がついた。これでよかったんだよな。〙
Fin
キーワード:学園・シリアス・2人・男2・Natal
【Natalの台本集】→https://writening.net/page?K7rDDA
Comments