さぁ今からお見せするのは、とある話に関する人形劇だよ。
興味があるなら、よってらっしゃい。
はてさて…昔、この城には美しい王様が住んでいたんだ。
彼は、とても強いに加え…頭もとてもよかった。
彼はある日、エルフの国の姫を迎え入れ…その姫を妃にしたのさ。
その姫は美しいかったが、怯えていたんだそうな……。
それもそうさ、彼女は【生贄】として差し出されたのさ、仲間にな。
可哀想な話だな。しかし王様は、彼女を蔑ろにはしなかった。
彼女を監禁することもしなく、彼女が外に出たいと言えば…外出を許したそうな。
でも、彼女はまだ馴染めないでいたのさ。
食事も服装も、エルフの国とはまるきり違う。
外出を許されたものの、朝は誰も出ていないだろう?
もちろん王様も夜しか外に出ない。
それでも、王様に大切にされていたのは分かっていたようだよ?
それから彼女は、懸命に慣れようとしたそうだ…。王様もそんな彼女を
優しく見守ったそうだ。
夫婦仲は、良い方だったらしい。それどころか国はさらに栄えていったのさ。
敵対していたエルフの国も和解して、交友を進めたんだそうな。
そして、2人の間には後継者になる、今の陛下が生まれたそうな。
子が産まれてからも、夫婦仲は良く。
それは陛下が成人になさるまで、仲睦まじく暮らしていたそうな。
これが、我々【ヴァンピール】の世代の始まりさ。
この国は、ヴァンパイア、エルフ、そして我々、ヴァンピールの架け橋になった。
しかし、この城は落城してしまった……。
憎き、人間どものせいでな……。
でも、殿下が生まれたあの日から…我々は変わったのだ。
いいか、同種達よ。この話は語らなければならない。
後世まで伝えるんだよ……。
キーワード:ファンタジー・1人・不問1・Natal
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