特記事項
①役名の後ろの(数字)は、セリフ数です。
②CM1、CM2をやられる方は、演じ分けとかは気にせず、とにかく楽しんでやって下さい。
③各役の性別は設けていますが、性別変更OKです。
④とにかく楽しんでやって貰えたらOKです。
〜登場人物〜
① 主人公♂(23):映画は映画館で見る派。
好きなジャンルはアメコミ系。
② ヒロイン♀(22):映画は、自宅で観る派。
好きなジャンルは、B級コメディー。
③ CM①+α(全員♂)
※全て兼役お願いします。
aナレ1(2):映画のCMのナレーション。
低めのイイ声
b金髪(2):アメリカのトレンディードラマに出てきそうな雰囲気。
c白髪(3):髭をたくわえたしぶくも優しい雰囲気。
d鶏(2):コケコッコー。
e観客(1):カップルの奇行に嫌気がさしてる。
④ CM②+α(基本♀、ごくあくにんはショタ。)
※全て兼役お願いします。
Aナレ2(3):映画のCMのナレーション。
落ち着いたキレイな声
Bぬいぐるみ(妖精)(2):声と演技以外は絶妙にキモイ。
C少女(3):魔法少女みのあるかわいい声。
Dごくあくにん(1):泣きっ面に蜂みつのごとく、ごくあくひどう。
あらすじ
映画好きなとあるカップル。
しかし、映画館派と自宅派で意見が分かれ
お互いにそれぞれの良さを現地でプレゼン
することに。
まずは、映画館へと向かう。
〜本編〜
主人公:はぁ……キミとは映画好きっていう共通の趣味で付き合うまでに至ったけど、まさかこんなところに落とし穴があったなんて。
ヒロイン:ほんとにね。まさかアナタが映画館過激派だったなんて思いもしなかったわ。自宅映画は映画じゃないなんて言い出した時は、持っていた瓶コーラで殴り付けてやろうかと思うくらいには。
主人公:うん、とても痛かったよ。思うより前に行動に移したキミの方がよっぽど過激派だね。脊髄反射で強行するのはアメコミのチンピラレベルの過激派だね。
ヒロイン:あら、頭からトマトジュースが垂れてるわよ?頭から飲むなんて珍しい人なのね。顔の良さと映画好きな所とそういう人と違うクレイジーなところに惹かれたの。
主人公:自分の行動に自覚がないんだね。
末恐ろしいよ。
顔の良さと、大の映画好きという点に惹かれて、頭のネジが8割欠損したクソサイコなところに目を瞑って付き合ったことを後悔しているよ。
ヒロイン:そんなことより、アナタが言う映画館の良さを私にプレゼンしてみてちょうだい。もちろん現地で。今すぐ支度して行きましょう。
主人公:僕が今すぐに行かなきゃいけないのは病院な気がするけど、君が映画館派へ鞍替えしてくれるなら喜んで行こうじゃないか。
映画館に来た
ヒロイン:着いたわ。映画館。こんなご時世でも周りがザワつくくらいには人が居るのね。
主人公:そうだね。頭に包帯巻いた男に首輪付けて連れ回してる美人が居たらどこでもザワつくよね。
ヒロイン:さぁ、今日はいったい何を観るの?アナタのオススメを教えて。
主人公:そうだね。やっぱりここは、今話題のアメコミ系作品と行こうか。展開のアツさやキャラクターのカッコ良さ。自宅では導入することが難しい音質や臨場感を得るならコレが1番だよ。
ヒロイン:わかったわ。「ドリトルは、遅れトル。」を観ましょう。
主人公:話を聞いていたかい?今の無駄なやり取りはなんだったの?そして、迷いなくB級映画を選ぶ辺りは流石だよ。
ヒロイン:チケット買ってきたわ。
主人公:行動力の化身だね。・・・あれ?さっき言ったクソつまらなそうな底辺B級映画じゃないのかい?
ヒロイン:トマトジューサー、今の暴言は聞き流してあげるわ。やっぱり普段は来ない映画館だもの。好きな人の好きな映画を観たいなって思うのは変かしら。
主人公:急なデレに情緒不安定になりました。
ヒロイン:アナタの情緒が安定していたことなんてないから安心しなさい。さぁ、開場まで少し時間があるわ。どうするの?
主人公:不安定の原因からそんなこと言われるとは思わなかったよ。時間まではグッズコーナーを見たり、ポップコーンなんかを買ったりしようか。
〜やや間を置いて〜
ヒロイン:こういう所のフードは、割高なように思うのは私だけかしら。
主人公:マッチポンプと言うやつさ。その場の空気感と共に味わうからこその価値というものだよ。君が抱えているポップコーンを見てみなよ。Mサイズだと言うのに君の顔よりも大きいじゃないか。それがワンコインで買えるなら割安と言っても良いんじゃないかい?
ヒロイン:女性の顔で対比を取るなんてデリカシーがないわね。アナタはホットドッグなのね。小ぶりに見えるけど…アナタのよりは大きいから割安という所かしら?(嘲笑)
主人公:彼女から僕よりよっぽどデリカシーのない発言と言葉の暴力に、困惑と同時に興奮してしまいそうだ。
ヒロイン:ちょっとした仕返しよ。ただ、たしかに映画を待ちながら食べるというのは、家では味わえないワクワク感と相まって、チープな味でも普段より美味しく感じたわ。
主人公:映画館の魅力が伝わってるみたいで嬉しいよ。僕の映画館で好きなところはもう1つあるんだ。それがもうすぐ始まるよ。
ヒロイン:あら、それは期待させてもらおうかしら。
映画CM①
ナレ1:全米が大号泣。あの話題作がついに日本上陸。
金髪『おいおいおい。自分が何をしようとしてるのかわかってるのかい?』
白髪「あたりめぇだ…。育てるのさ。コイツが立派になるまで。」
金髪『はぁ…あんたは昔から決めたことは曲げない頑固者だ…』
鶏「コケーーっコ!」
白髪「ふふふ…これからよろしくな。」
ナレ1:孤独だった1人の親父の元に迷い込んだ1羽の鶏が繰り広げる、心温まる感動のハートフルスプラッタコメディー。
『 Ko ke ko kkoh ( こけこっこぉぅ) 』
※なんかすごく英語っぽく読んでください。
2022年春公開ー。
白髪「くそぅ!あのクソチキンめぇ!どこに行った!今日こそ食ってやる!!」
鶏「こ、コケーー……」(逃げ隠れてる雰囲気で)
〜少し間を置く〜
主人公:またとんでもないクソ映画な予感がするなぁ。この手のCMは無駄にクオリティが高くて僕は好きなんだ。映画館でしか流れないようなCMもあるしね。
ヒロイン:えぇ、たしかに初めて観たわ。そして、春になったら必ず観に行くわ。こんな名作の情報にいち早くありつけるだなんて映画館もほんとに悪くないわね。
主人公:今のCMで名作と判断出来るのはキミくらいなもんだね。さすがだ。
映画CM②
ナレ2:1人の魔女見習いの人生を変えたのは…一体のキノコのぬいぐるみ??
ぬいぐるみ(妖精)『ボクは、筋肉の妖精:マッスルーム。君には力がある。貸してくれないか!!』
少女「えぇぇえ!!?筋肉とキノコを足して2で割ったような絶妙にキモイぬいぐるみがしゃべった!!!」
ナレ2:一匹の妖精との出会いから、少女のトンデモマジックライフが幕を開けた!
少女「魔女見習いなのに、物理で解決ってなんでぇぇえ!!!」
ぬいぐるみ(妖精)『魔法なんて非効率なもの。君には必要ないだろう?』
少女「だからって、命綱無しで崖を登れはおかしいでしょぉぉぉ!!!」
ナレ2:マジカル・プリティマッスル〜恋も魔法も物理で解決☆魔法なんてクソくらえ〜
2022年春全国一斉ロードショー!!
劇場で、光る上腕二頭筋ステッキをもらって皆で応援しよう!
ごくあくにん『おれさまの同時上映『ごくあくにん2』も楽しみにしてろよな!』
〜少し間を置く〜
ヒロイン:何このターゲット層がカオスで頭の悪そうなのしかいなさそうな萌えアニメは。
主人公:こらこら、マジプリシリーズを知らないのかい?今や全世界にファンを抱える一大コンテンツだよ。可愛いキャラクター、実力主義な声優編成、社会風刺の効いたギャグ、圧倒的な戦闘シーンが人気の老若男女問わず楽しめる作品だよ。今作は、筋トレブームの再来に合わせてマッスル要素を取り入れてきたようだね。これは神作な予感しかないね。
ヒロイン:アナタ、アメコミ映画よりも熱く語ってくるじゃない。早口なのも相まって気持ち悪いわ。そういうクソオタクみたいな1面もあったのね。顔の良さに免じて許してあげる。
主人公:今ほど顔の良さに感謝したことはないよ。とまぁ、映画館というのは自宅では味わえないワクワク感や最速情報、フードなどのマッチポンプを楽しむというのが魅力かな。他にも挙げたらキリが無いくらいには魅力があるけど、その一部でも理解はして貰えたかな?
ヒロイン:そうね。たしかに映画館の良さを少しは理解出来たわ。けど、私の感じた1番の魅力はそこでは無かったわ。
主人公:ほほう。どこが1番の魅力だったんだい?
ヒロイン:好きな人と普段と違うところで映画を観る。これこそが今1番ワクワクして楽しく魅力を感じているわ。
主人公:急なデレには耐性がないとわかってて言っているでへへへへへへ……
ヒロイン:気持ち悪い。ここが映画館じゃなかったら、この満タンなコーラをアナタにぶちまける所だったわ。
主人公:その満タンだったコーラの底が見えるくらいにはぶちまけられているよ。言動が一致しないのはキミの特徴だね。
ヒロイン:あら、理性を保つのには自信があるの。
主人公:頭が理性を保てても、身体が理性を保てていないんだなぁ。
ヒロイン:さぁ、映画が始まるわよ。この時間を楽しみましょ?せっかくのアナタとの映画の時間が勿体ないわ。
主人公:この状態でも平然としていられるキミには感服するよ。周りの視線が集中してしまって興奮するじゃないか。
観客:係員さん……早くあのヤバいカップルを追い出してくれないかな。
Fin.
【キーワード】コメディ・4人・男2・女2・米ット
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