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『天使』作者:Natal

【登場人物】

アンジュ(女)

母(女)

グリア(女)


【ストーリー】

[アンジュの声] [アルビノ…それは極めて希少な突然変異である。そんな【私】を母は、 【天使】という名を与えた。] アンジュ『…ねぇ、お母さん。私…産まれてきてよかった??』 母『えぇ、もちろん。貴女は私の【天使】よ。アンジュ。』 [アンジュの声] [母は私に、そう答えていたが…私は知っている。母が本当は裏では泣いてることを。私は体が弱いし、所々欠落している。そんな弱い自分を私は嫌っていた。だから…] アンジュ『あのね。私…お姉ちゃんみたいに兵隊に入隊したいの。…強くなってお母さんを守りたいの!!』 母『…ダメよ、それはいけないわ。』 アンジュ『どうして?』 母『…とにかくダメよ。分かったわね?』 [アンジュの声] [母はそれっきり、何も話さなかった。] アンジュ『お母さん…。』 母『どうしたの?』 アンジュ『…あ、お姉ちゃん、帰ってくるんでしょ?』 母『そうね。』 アンジュ『…お姉ちゃんが【身ごもった】って聞いた時は驚いたよ! どんな子がうまれるのかなー??』 母『きっと…あなた達のような子になるわね。』 [アンジュの声] [数年ぶりに、特殊部隊に配属していた姉が帰ってくる。家は忙しくなった。…お姉ちゃんは、子供を産んだ。] アンジュ『わぁ…可愛い!天使みたい!!でも、この子私たちと違う【髪色】をしてるね。』 母『…グリア。』 アンジュ『ん?』 母『この子の名前よ。』 アンジュ『いい名前だね!!よろしくね、グリアちゃん!』 [アンジュの声] [お姉ちゃんに抱えられた赤ん坊が笑う。どうやら気に入ってるようだった。グリアには【父や私とお姉ちゃんと同じツノ】がなく、まるで【人間】のようだった。] アンジュ『よしよし、いいこだねー。』 [アンジュの声] [グリアが1歳になった時、お姉ちゃんは特殊部隊に戻って行った。母はもう亡くなって、父と私とグリア、そして人狼の双子しかいなかった。] アンジュ『…グリアちゃん、何書いてるの?』 グリア『…ママとぉー、わたしぃ!!』 アンジュ『上手ね〜。明日ママが帰ってきたら見せようね?』 グリア『うんっ!…あ!あのね、アンジュおばさん。』 アンジュ『どうしたの?』 グリア『これぇ、どーぞっ!』 アンジュ『【天使】の飾り物?』 グリア『あのね!この前、ブルースとおかいものしたときに、に見つけたの!!アンジュおばさんみたいだったから!!』 [アンジュの声] [私は思わず泣いてしまった。嬉しかったのだと思う。そして、幼いグリアを優しく抱き寄せた。] グリア『…アンジュおばさん?』 アンジュ『ありがとう…ありがとう…。』 [アンジュの声] [私は泣きながら、言い続けていた。]


Fin.


【キーワード】ファンタジー・感動・3人・女3・Natal



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