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『二頭分の花嫁♂』作者:痔・エンド

【キャラクター紹介】

中村 栄志 (男)

(なかむらえいじ)

・主人公:東京へ上京して来た新社会人。昔から運の悪さが体を纏っている


武神 筋故多夢 (男)

(たけがみ きんぐだむ)

・幽霊:めっちゃマッスル


神々 金剛丸(男)

(みわ こんごうまる)

・幽霊:めっちゃマッチョ


※ナレーション部分は全て中村栄志

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

【登場人物】


中村 栄志

「ふぅ〜引越し荷物の整理今日はこのぐらいにしとこうかな!いやぁ〜にしても荷物まだまだあるな〜.......でもまぁ〜ゆっくり頑張るとするかよし終わり!寝よう!」


俺の名前は中村栄志この春から東京で働くために上京してきた。


しっかし俺がいた田舎とは違って電車の線も多いし道路は入り組んでるし正直今日は買い物だけでもしんどかった。



中村栄志

「明日は何時に起きようかな〜7時.....くらいでいっか。目覚ましをセットして.......っとよしっOK!」



初めての一人暮らしに初めての東京

期待と不安でドキドキだ。


それに俺はこの歳まで実家暮らしだったから一人というものにも慣れていない。一人はこんなにも静かなものなんだと驚いている。



.......



.......



中村栄志

「だめだやっぱ目が冴えちゃって寝れないや…せっかくだし大家さんに貰った地図でも見て周りの環境でも覚えようかな....


ええっと〜クローゼット、クローゼット〜よいしょっと


ガラガラ.......」



武神 筋故多夢

「やぁ。捜し物はこれかしら?」


中村栄志

「あーそうそう!ありがとう!」


武神 筋故多夢

「うむ。良い夜を過ごしなさいよ」


中村栄志

「はい!....ガラガラピシャッ


ふう〜さあて地図の確認、確認〜


あーここがスーパーで、ここに今日行ったホームセンターかぁ.....んでこの道が繋がってるんだな〜!はいはい.....なるほど、なるほど


あートイレ行きたくなってきたなぁ


トイレトイレ〜🎶」




ガチャガチャ

ガチャガチャ

ガチャガチャ



築15年くらいのそこまで古い建物ではないはずなのだが開かない.......




中村栄志

「あれそんなにたてつけ悪いか?」


神々金剛丸

「すまない使っている」


中村栄志

「あっすいません!」


神々金剛丸

「ガチャッ.......すまないトイレットペーパーを取ってくれないか」


中村栄志

「あー!トイレットペーパーですね

はい!どうぞ」


神々金剛丸

「助かった恩に着る」


中村栄志

「いえいえ!ごゆっくり!



ん〜〜しょうがねぇなぁ暫く待つかぁ〜ベッドで横になろう.....


ケータイ、ケータイ.......」



ケータイを探していると何やら硬いゴツゴツしたものにぶつかった。

コレは生暖かい岩のような鋼のような.......



武神 筋故多夢

「キャッ♡初日からベッド・インだなんて大胆じゃないの!いいのよ食べても」


中村栄志

「ああっすいません!わざとじゃないんですよ!」


俺は焦ってリビングへ走って戻った。



中村栄志

「ふぅ.....焦った焦った.......トホホ」


神々金剛丸

「トイレ空いたぞ〜」


中村栄志

「ありがとうございます!」


神々金剛丸

「あーそれと空気椅子でトイレの用を足していたものでな......筋肉を労わってやりたいんだ


冷蔵庫に入っているこのサラダチキン貰ってもいいか?」


中村栄志

「あー全然いいっすよ!んじゃあ俺トイレ行ってきますわ」




.......


.......



中村栄志

「フゥ〜漏れるかと思った〜.......


そういえば.......


あれ?.....俺って一人暮らしだよな?なんかふつーーに誰かと話してたような.......


いやいやぁ〜疲れてるだけだよな…

気の所為だきっとそうだそうだ!ソウニキマッテルサ〜」



ガチャ



ギシギシ



中村栄志

「なんの音だ?」



ギシギシ



中村栄志

「向こうから聞こえるな」


ギシギシ


中村栄志

「ちょっとなんの音だ!

ガラガラ!」



武神 筋故多夢

「121、122.......」


神々金剛丸

「フンヌッ!フッフッ!フンッ!」


中村栄志

「ん?コレはいよいよ気の所為じゃなくなってきたな.......おい!なんだよアンタら!」


武神 筋故多夢

「おぉ栄志よやっと話しかけてくれたのね〜あたしの名は、たけがみキングダム

見ての通りふつうのボディビルダーよ.......フンッ💪🏻」


神々金剛丸

「我が名は、みわこんごうまる。

ただの可愛いウエイトリフティング選手さ.......

栄志よ先程は助かった恩に着る!

ヌンっ!💪」


中村栄志

「いや!誰だよアンタら!不法侵入だろ!なんで人の家で筋トレしてんだ帰れよ!怖ぇんだよ!」


神々金剛丸

「まぁ〜そんな固いこと言わずにさ同じ筋肉仲間だろう。


ところでお前の上腕二頭筋磨けば光るぞ」


中村栄志

「触んなっ!バシッっ!!?っっっつ痛てぇ!なんて肉体してやがる!.......」



武神 筋故多夢

「あらあらビンタでみわちゃんの肉体に触れたら......そりゃあねぇ〜あんたの肉体が消し飛ぶわよ!だいたい鋼が鍛えた肉体に生身が敵うわけないでしょう.......」


中村栄志

「なんなんだお前もっ!バシッ!!!?ッッ痛てぇ!お前も鋼鉄でできてんのかよ!クソガッ!」


神々金剛丸

「おいおいwwwなんの真似だマッスル初心者がこのっ ムンッ💪 肉体に攻撃など」


武神 筋故多夢

「あたし達に フンッ💪傷つけるなんて無理無理」


中村栄志

「いや知らねぇよ!帰れよ!」


武神 筋故多夢

「帰れって言われても〜あたし達幽霊だから〜」


神々金剛丸

「ここが居場所である」


中村栄志

(そういや.......あの不動産屋の人ここは出るって言ってたけど.......俺格安だからって簡単に契約しちまったもんな〜)


「ゆ、幽霊だとして!なんで筋トレなんかしてんだよ」



武神 筋故多夢

「え、なんでって」


神々金剛丸

「決まってるだろう」


武神、神々

「花嫁修行だ」


中村栄志

「は?」



武神 筋故多夢

「だ〜か〜ら〜フッゥンッ💪」


神々金剛丸

「花嫁〜修行だぁ〜ヌウウゥン!💪」


中村栄志

「知るかァァァ!男だろぉぉぉぉお前らァ!それとさっきからちょくちょく気になってたけどそのマッチョポーズやめろォ!ムカつくからァ!」



武神 筋故多夢

「そんな大声出しちゃって近所迷惑なるでしょう〜

プリッ♡」


神々金剛丸

「そうだぞ!もう少し静かにしたまえ俺の大胸筋のメルちゃんも怖がっているではないか


プリッ♡」



中村栄志

「わ、わかった騒いで悪かった!ってケツをプリプリすんなぁ!って何であんたらは成仏できずにこの部屋に居るんだよ」


神々金剛丸

「話すと長くなるが俺も、キンちゃんも幼なじみでな、その昔同じ相手に恋をしていたんだ(♂)」


武神 筋故多夢

「そーよあたしとみわちゃんは同じ相手に恋をしていたの(♂)」


中村栄志

「ほ、ほぉ....みわちゃんにきんちゃんか.......呼ばれ方は可愛いんだな見た目は汚いのに」


武神 筋故多夢

「そこであたし達はあの人に振り向いてもらうために花嫁修行をしていたのよ(筋トレ)」


神々金剛丸

「毎日毎日花嫁修行に励んださ(筋トレ)」


武神 筋故多夢

「あたしもみわちゃんも毎日お互いの筋肉を見せ合い高めあった。しかし事件の日はやってきたのよ」


中村栄志

「事件.......?.......」


神々金剛丸

「あぁ事件さ」


中村栄志

(きっとなにかに巻き込まれたのかもしれない殺人事件や交通事故なんか.......心して聞こう.....)


神々金剛丸

「俺たちは」



武神 筋故多夢

「筋肉向上を第1優先にした結果」



神々金剛丸

「極端な糖質削減や食事制限」


武神 筋故多夢

「そう栄養失調で死んだのよ.......」


中村栄志

「は?.......」


神々金剛丸

「すまない重い話をしてしまって」


中村栄志

「いや?は?」


武神 筋故多夢

「すまないわね」


中村栄志

「いやバカだろお前ら。脳みそまで筋肉かよ心して聞いて損したわ」


武神 筋故多夢

「成仏するにはあの人に花嫁修行の成果を見せなくちゃいけないの」


神々金剛丸

「だから今日も俺たちは!」


武神 筋故多夢

「フンッッンッ!💪

筋トレにぃ!」


神々金剛丸

「ムンッンンンッ!💪

励むのだァ〜!」


中村栄志

「おやすみ。」


神々金剛丸

「ちょ!えいじぃ〜冷たいなぁもぉ〜

プリプリッ♡」


武神 筋故多夢

「もぉ〜いじわる〜でもそういう所も好きぃ〜プリプリ〜♡」


中村栄志

「汚ぇケツをむけんなァァァ!控えめ言って死ねぇぇえええ!

バチィッン!」



武神 筋故多夢

「あぁそこぉもっと強く!」


神々金剛丸

「もっと右だ右を強く叩いてくれ!」


中村栄志

「うおおおおおおお気持ちわりいイイぃぃぃぃ!鳥肌立ってきたァ」


神々金剛丸

「まぁそういうわけだよろしく頼む」


武神 筋故多夢

「えいじくん〜よろしくね〜」


中村栄志

「悪い奴らでは無さそうだが.......俺も早くコイツらには成仏してもらわないと社会人生活に響く.......わかったよろしくな2人とも」



と話し込んでいたら朝を迎えてしまったようで外はだんだん明るくなってしまった。


武神 筋故多夢

「あ!みわちゃんもう朝よ!」


神々金剛丸

「しまった!もうそんな時間かきんちゃんよ行くぞ!」


武神 筋故多夢

「ええ!行きましょう」


中村栄志

「行くってどこへ」


武神、神々

「どこってラジオ体操!」


武神 筋故多夢

「いい筋肉はいい朝から生まれるのよそれじゃあ行ってくるわね」


神々金剛丸

「お騒がせした俺たちラジオ体操の後は20kmランニングしてから戻る恐らく9時頃には帰るからよろしくな!

ではいってくる!」


ガチャガチャドーン


中村栄志

「騒がしい奴らだな.......あ。これ鍵かけたら俺の勝ちじゃねぇか。




.......ガチャ。ふう。寝るかおやすみ」


.......

.......



中村栄志

「あーーーよく寝た。もう昼か何か食べないとな〜」


武神 筋故多夢

「あらおはようご飯作っといたわよ」


神々金剛丸

「あと服もたたんでおいたぞ」


中村栄志

「待てお前らどうやって入っ.......

なんだこの扉は」


神々金剛丸

「何って突き破っただけだが」


中村栄志

「はぁ.......悪夢だ覚めない悪夢だこれは.......」




こうして俺の暑ぐるしい生活は

筋肉2頭分の花嫁(♂)によって幕を開けた。


(続く?)


【キーワード】コメディ・3人・男3・痔・エンド

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